酔いが進む提案が満載!大阪・中津の『和 藤もと』

牡蛎の時雨煮やいぶりがっこソースでいただくサワラなどの佳肴が並ぶ酒肴八寸が名物。大阪梅田駅からもほど近い和食店は、気取らない会食にもおすすめです。

大阪梅田駅からも徒歩圏内

御堂筋線中津駅から歩いて3分、阪急大阪梅田駅からでも歩いて10分という好立地。年々活気を増している注目のキタエリア・中津に『和 藤もと』がオープンしたのは2018年。ガラス張りのモダンな外観から、独特のセンスが漂います。

『和 藤もと』外観
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料理に寄り添う日本酒が常時30種

店主の藤本和也さんは1982年、兵庫生まれ。京都・大阪・神戸の三都を渡り歩きながら、和食ひと筋に15年以上腕を磨いた後に独立しました。若い頃から大の日本酒好きで、月替わりのコースに合わせて酒屋と相談しながら入れ替えるという日本酒は常時30種前後。すっきり飲みやすい山廃純米酒から、蜜のように甘みが深い15年ものの熟成酒まで幅広く揃う渾身の品揃えに、藤本さんの隠しきれない日本酒愛が滲んでいます。

『和 藤もと』店主&店内
店主との距離が近いカウンター席。その真向かいには6名まで入れる掘りごたつ式の個室も完備しているので、小宴会や会食にもピッタリです。
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旬のお造りは一皿ずつ登場

料理は16500円(全12品)のコースのみ。椀物は、マグロ節と利尻昆布で取った旨みの余韻一番だしを使用。土佐備長炭で焼き上げる焼き物は、兵庫県・但馬の母牛のほか、ときには鹿や猪などのジビエも登場。楽しみどころが盛りだくさんですが、まず見逃せないのが〝盛合せない″お造りです。「旬の魚介それぞれに合う食べ方を味わっていただきたいので」という藤本さんの願いから、3種の魚介が一皿ずつ登場します。

例えばある春の夜なら、1週間寝かせた白甘鯛の炙りや、アオサ海苔風味の泡醤油を添えた赤貝など。創意工夫を感じる仕立てに、心が浮き立ちます。

『和 藤もと』の焼き物
この日の焼き物は、但馬産鹿肉の背ロース炭火。若ゴボウソースの適度な野趣が相性抜群です。
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『和 藤もと』のマグロの炙り
お造りの一つ、ひっさげマグロ(クロマグロの若魚)の炙り。ニンニク醤油を塗り焼いた香ばしいマグロに、さらに卵黄醤油を絡めていただきます。
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『和 藤もと』の赤貝の造り
コリコリ感が心地よい赤貝は、アオサ海苔入りの泡醤油で。
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『和 藤もと』の白甘鯛の造り
熟成させた白甘鯛は、皮目だけを炙った焼霜造りで登場。ワサビと塩のほか、好みで黄柚子を絞っていただきます。
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コースのハイライトは〝酒肴八寸″

さらなるコースの見せ場はもう一度訪れます。それが、造り、焼き物の後に続く〝酒肴八寸″です。八寸はいわゆる前菜盛合せとしてコースの序盤に登場するのが一般的。それをコース終盤に持ってくるのには、もちろん理由があります。
「お腹が落ち着いたところで、改めてゆるゆると日本酒を楽しんでいただきたいという趣向です」と、藤本さんは微笑みます。

華やかな八寸は、飯蛸の花ワサビジュレや行者ニンニクとタラの芽の天ぷら、低温調理したサワラのいぶりがっこ添えなど、8品前後の盛合せ。どれもお酒に合う味わいで、藤本さんの狙い通り、ついつい長尻になってしまいます。

『和 藤もと』の酒肴八寸
この日の酒肴八寸はウルイとホタルイカのぬたや明石鯛の手まり寿司、柚子シャーベットをのせたノレソレ(穴子の稚魚)など。
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加えて、もうひとつ左党が喜ぶ提案があります。実は1年ほど前から、常連さんからの熱い要望を受けて不定期で月に3回ほど〝朝呑み昼呑み″の特別営業を開催中。朝呑みはなんと、朝9時から!気になる方は、ぜひインスタグラムをチェックしてみてください。