大阪・高槻『Wine.bar APiS』のキーワードは“ボーダーレス”!

野菜使いに定評のあるイタリア料理店『オステリアセーザモ』が2023年にオープンしたワインダイニング。本店と隣接する店舗の壁を大胆に抜いて共有する厨房から繰り出される、想像を超える自由なメニューの数々に驚かされます。

「ジャンルに縛られずに楽しんでほしい」

やっぱり主役は本店と同じくイタリアン?と思いメニューに目をやると、なんとじゃがバターや麻婆豆腐といった品が。「自由に楽しんでいただきたくて」と、両店で料理を手がける店主の坂口智英さんはにっこり。

大阪・高槻『Wine.bar APiS』の店主
坂口シェフと店長の伊瀬海斗さん。
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自由度高い魅惑のメニュー

といっても、単にメニューが増えたわけではありません。たとえばじゃがバターなら能登イカ塩辛とアオサ入りの発酵バターを合わせたり、麻婆豆腐にはコク深い自家製味噌に花椒を利かせたりと、坂口さんによる美味な仕掛けがあちこちに。こんな料理を目の前にして、お酒が飲みたくならないはずがありません。

大阪・高槻『Wine.bar APiS』のじゃがバター
有機じゃがいも×イカの塩辛あおさ発酵バター700円。
大阪・高槻『Wine.bar APiS』のボッリート
イタリア産牛タンのボッリート1300円は、菜園風のサルサと香味野菜を刻んだソースを添えて。
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料理もワインもボーダーレスに

ちなみに、坂口さんも伊瀬さんもソムリエの資格を持つワインのプロ。どんなお酒を合わせようかと迷い、麻婆豆腐と相性の良い一杯を尋ねてみました。すると「紹興酒のようなニュアンスのある、ジョージアのオレンジワインはいかがでしょう」と一言。麻婆豆腐×オレンジワインという思いがけないご機嫌な提案に、思わず頬が緩みます。

大阪・高槻『Wine.bar APiS』の麻婆豆腐
花椒香る麻婆豆腐1000円。グラスワイン700円〜。
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グラスワインは約30種もそろうほか、高級ワインも50ml〜いただけるというハードルの低さも嬉しい限り。これならペアリングの楽しみが無限に広がりますね。

JR高槻駅から徒歩圏内。住宅街にあるため、店内にはアペリを嗜む本店のお客も、子連れもご近所さんの姿も。どんな人でも自由に楽しめる、優しい止まり木のようなお店です。