大阪・北新地の人気店『名倉』、和食で技を磨いた料理人の多彩な串揚げ

誰もが認める真面目な人柄

白木がふんだんに使われた上品な店内のL字型カウンターに立ち、とびきりの笑顔で迎えてくれる店主の名倉和弘さんは料理人歴20余年のベテラン。和食一筋に経験を重ねるなかでも特に天ぷらの技を磨いてきました。そんな名倉さんが北新地の人気店『焼鳥YAMATO』で一品料理を担当していた時、後の人生を左右する出会いに恵まれます。
「『カハラ』のマスターの森 義文さんが来られて、私の作っただし巻きを褒めてくださったんです」と、少年のように目をキラキラ輝かせて話してくれました。

2020年に独立。味にうるさい大人が集う北新地のグルメビル内に、天ぷらで鍛えた腕が生かせる串揚げコースの専門店を構えました。瞬く間に人気店に成長。真面目で研究熱心な人柄に魅かれて通う常連客も少なくありません。

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名店と名人が熱烈応援

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串揚げに使うパン粉は、フランスパン生地の食パンから自作する極細挽き。生でももちろん食べられる旬の魚貝類にA5ランク牛、全国から届く野菜を米油でカラッと、約20種をテンポよく揚げてくれます。串を差し出すたびに、ほんのり甘いソースから塩、レモン、鬼おろしをたっぷり入れた天つゆなど、ぴったりの味付けを提案してくれる名倉さんとのやり取りも楽しいです。

コースに織り交ぜられる一品も多彩。自家製のふわふわ厚揚げ、スパイスカレー屋さんからレシピを伝授してもらったキーマカレーを包む揚げたてミニカレーパン、肥後橋『熱香森（らしゃんせん）』の点心師から教わったエビ蒸し餃子など、幅広いラインナップ。「森さんに各界の名人とのご縁をつないでいただきました。フライにしてから海苔で巻く、吉田牧場（岡山）のカチョカバロもカハラで使われているもの。本当に感謝しかないです」。追加でオーダーできる〆も豪華。西長堀の名店『カドヤ食堂』がレシピを授けてくれたラーメン、季節の炊き込みご飯、からすみ素麺などが待ち受けます。

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〆や甘味にも工夫が満載

デザートもバラエティ豊か。『カハラ』直伝のカラメルと苺のデザート、本わらびもち、堺にあるジェラート屋『ウイングチップ』のミルクジェラートにシェリー酒のペドロヒメネスをかけたもの、自家製胡麻団子などもオーダーできるので“別腹”を残しておくことをおすすめします。
串揚げとの相性が良いワインと日本酒の品ぞろえも多彩。好みの味やその日の気分を伝えれば名倉さんがセレクトしてくれます。可愛いパンダが顔をのぞかせるお猪口、力強い存在感を放つ作家ものなど、酒器が選べるのも魅力です。