‟つけたれ“が味の決め手。京都の愛され焼肉店『天壇 祇園本店』

旨み深い‟もみだれ“での味付けも、酸味の利いた琥珀色の‟つけたれ”にくぐらせていただく京都独自の焼肉スタイルも、1965年の創業時のまま。おいしい伝統を半世紀以上守り続ける焼肉の名店は、大人数での宴会もウエルカムです。

1965年に創業した京都焼肉の名門

京都の繁華街・河原町から四条大橋を東へと渡り、川端通りをほんの少し南へ。5階建ての立派なビル一棟が、『天壇 祇園本店』です。創業は1965年、京都市内を中心に10店舗を営む、京都ではお馴染みの焼肉店です。

店舗ごとにスタイルが若干異なり、なかでも高級志向となる本店のこちらは、フロアごとに設えやサービスが異なるのが特徴。開放的な2階は国産牛を単品注文でいただく気軽な利用が中心。全室個室の3Fは、銘柄牛を炭火ロースターで楽しめるロイヤルな仕様、4階は最大130名まで入れる宴席フロアになっています。

『天壇 祇園本店』外観
2011年に全館リニューアルして、現在のスタイルに。毎年5月から9月までは、5F屋上でバーベキューコースを楽しめます。
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『天壇 祇園本店』2Fのダイニングフロア
スタイリッシュな雰囲気の2Fのダイニングフロア。4名がけのテーブル席が中心。
『天壇 祇園本店』2Fのダイニングフロア_2
最大10名まで入れる個室も完備されています。
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秘伝の‟つけたれ“は牛骨ベース

醤油ベースの甘辛い‟もみだれ“で味付けした肉を、焼いてから琥珀色の‟つけたれ“で余分な脂を洗うようにしていただくのが、『天壇』昔からのスタイルです。

京都の焼肉店で‟洗いダレ”とも呼ばれることも多い“つけたれ”は、じっくり煮込んだ牛骨スープがベース。酢の酸味を利かせたさっぱりした味わいで、飽きることなく肉を楽しませてくれます。

今回ご紹介するのは2Fダイニングフロアのメニューで、牛肉はロースを中心にミスジやカルビなどが20種ほど。ホルモンは10種弱という品揃えです。その中で抜群の人気を誇るのが、ごく薄切りにした牛ロースを三枚重ねたミルフィーユロース。溢れる肉の旨みと柔らかさを楽しめる名物です。

『天壇 祇園本店』のミルフィーユロース
ミルフィーユロース1760円。
『天壇 祇園本店』のミルフィーユロース_2
焼いてから写真の様にクルクルと巻き、層を重ねるようにしていただきます。肉の旨みを鮮明にしてくれるつけたれにサッとくぐらせてどうぞ。
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一本上タンは焼きしゃぶスタイルで

人気に応えて期間限定品から定番メニュー入りを果たした一本上タンも必食です。本店だけの特別メニューで、縦長に切った上質な牛タンの上にのっているのは、ゴマ油で和えたたっぷりの白ネギ。
そのネギがのった面を上にした状態で炙るように軽く焼き、ネギを包んでいただく焼きしゃぶスタイル。ザクリと歯ごたえの良いタンに絡む白ネギの香味が堪らないバランスです。

『天壇 祇園本店』の一本上タン
一本上タンとネギの焼きしゃぶ2200円。
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『天壇 祇園本店』のキムチ盛合せなど
自家製のキムチ3種盛合せ990円や包み野菜盛合せと肉味噌770円を合わせて頼むのもおすすめです。
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更科粉を練り上げた冷麺で締め括り

焼肉のほかのサイドメニューも豊富に揃っています。なかでもおすすめは、冷麺。そば粉の中でも風味が特に強い更科粉を使った自家製手打ち麺は、しなやかな食感となめらかなのど越し。牛骨スープをベースにキュウリや大根、白菜などの自家製キムチが入ったスープは、旨みがありながらあっさりした味わいで、スルリといただけます。ボリュームたっぷりなので、2~3名でシェアするのがおすすめです。

『天壇 祇園本店』の冷麺
自家製手打ち麺を使った冷麺1100円は創業時から不動の人気。トッピングのリンゴの爽やかな甘みが舌休めにもピッタリです。
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冷麺のほかには、白味噌ベースのチゲやカリッと焼けたチヂミなどもおすすめ。どれも創業時から愛され続けている人気メニューで、どこかノスタルジックなおいしさが魅力です。

『天壇 祇園本店』の天壇特製チゲ
天壇特製チゲ1100円。たっぷり入ったアサリのだしが利いています。
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