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美しいカルパッチョにうっとり、華麗なる創作系イタリアン。大阪・北新地『エンメエッセ』

北新地の古い雑居ビルの上。こんな隠れ家を知っているだけで、ちょっと大人の気分。卓上には花やハーブの緑がウェルカムプレートに。いきなりハートをわしづかみされます。席に着く、その一瞬のために用意された花たちに、店主のもてなしの心が伝わってきます。『昌榮』の天満切子のグラス。伊賀焼のプラチナ色に輝くパン皿など、食器も一皿一皿吟味されていて、これから始まるコースへの期待感にワクワクが止まりません。

テーマは、“近畿”と“二十四節気”

オーナーシェフ・谷上(たんじょう)卓玖哉さんは、石川県生まれ。イタリアンの名店やホテルで経験を積んだ後、17年前、千里中央で独立。その店『ロベルトカレラ』は、北摂の食通に愛されてきました。
そんな谷上さんが、2023年春、北新地に新たに開いたのがこちらの『エンメエッセ』です。ここでは、“近畿”と“二十四節気”を意識した独自のイタリアンを創り出すのがテーマ。
例えば、前菜には、生ハムと共に魚沼産コシヒカリの小さなおにぎりが登場。確かに独創的です。さらに客席横にて、カツオ節を削ってパラパラと。イタリア風ネコマンマ?思わず笑顔になるスターターです。

『エンメエッセ』の谷上さんとスタッフ
メガネ男子が揃ったスタッフは全員正社員なので、いつも同じ顔触れで迎えてくれる。右端が店主の谷上さん。
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『エンメエッセ』の前菜、生ハムおにぎり
料理はおまかせコース(全9品)14729円から。前菜は、フランスの無添加の生ハムの極薄切りに、枕崎産の削りたてカツオ節と、魚沼産コシヒカリ。おにぎりの一つにはオリーブ油がかけてあり、和洋の対比を楽しめます。
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美しすぎるイカのカルパッチョ

さて、コースに必ず登場するエンメエッセのシグネチャーディッシュ「ウニ イカ カリフラワー」をご紹介しましょう。

『エンメエッセ』のシグニャーディッシュ
シグネチャーディッシュ、「ウニ イカ カリフラワー」。大粒のキャピアのせは追加4300円でオプション。なくてもおいしいけど、やっぱりね。とにかく写真映えするので、インスタで見ましたと、予約が入ることも。
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イカのカルパッチョなのですが、上に飾った自家製レースが美しすぎていつまでも眺めていたいほど。思い切ってスプーンで砕き、ウニやイカと共に頬張ると、このレース、パリパリの食感とイカスミのコクを感じておいしいのです。カリフラワーのクリーミーなソースとウニが溶けあい、イカでこんなに口福を感じたのは初めてという未知の味。

ソースが秀逸な手打ちパスタ

もちろん、パスタは必須。この日は、トマトとエビのフェットチーネ。目が覚めるようなトマトソースのおいしさにビックリ。「実はフレッシュのトマトは、玉ネギやニンジンと相性が良くないなと思っていて、エビでだしを取って、野菜は使わずにトマトソースを作っています」と谷上さん。何ともクッキリとしたトマトの味わいが美しい。故郷・石川県産の甘エビもたっぷり。

『エンメエッセ』のパスタ
トマトとエビの手打ちフェットチーネ。香川産の卵をたっぷり使ったパスタも自慢。
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どこにもない新しい驚きと感動をくれる北新地の大人の隠れ家。一度訪れたら、また誰かを連れて行きたくなりますよ。

『エンメエッセ』の店内
こじんまり温かみのある店内。卓上の花やハーブの緑が迎えてくれます。
『エンメエッセ』のウェルカムプレート
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