台湾夜市の定番惣菜を京都・西院で!『胡椒餅 福丸』

表面がカリッと香ばしいもっちり生地の中身は、五香粉が香るスパイシーな肉あんとたっぷりの九条ネギ。国産食材だけを使って皮もあんも手作り。専用の窯で丁寧に焼き上げる胡椒餅は、本場に負けないおいしさです。

台湾の屋台グルメを独自に再現!

「台湾を旅行したときに食べた胡椒餅のおいしさが、どうしても忘れられなくて」と、京都初のマニアックな専門店を開くに至った経緯を笑顔で話す、店主の山村優佳さん。

胡椒餅とは台湾の夜市や屋台でお馴染みのローカルフードで、スパイスを利かせた肉あんをたっぷりの刻みネギと共に小麦粉生地で包み、窯で焼き上げたもの。例えるならば、焼き肉まん的な庶民派グルメです。

昔から料理も作るのも食べるのも大好きだったことから、舌の記憶とネットなどのレシピを頼りに胡椒餅作りに挑んだという山村さん。研究を重ねた結果、生地は2種類の小麦粉をブレンド。そこに水、塩、きび砂糖、ラード、わずかなイーストを加え、冷蔵庫で一晩じっくり発酵させているそうです。

『胡椒餅 福丸』外観
京都・四条御前通の交差点北東角に建つ古めの建物に店を開いたのは2020年末のこと。「福丸」という縁起良い店名は、山村さんの愛犬「福丸」君から。
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『胡椒餅 福丸』店主・山村優佳さん
店主の山村さんは京都生まれ京都育ち。市内のクッキングスクールで働いていた経験もお持ちです。
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毎朝焼く胡椒餅は常時3種類

胡椒餅は甜麺醤を使った甘味噌味のほか、ショウガや黒コショウを利かせた醤油味とカレーチーズ味の3種類。ベースの肉あんは共通で、「京都ポーク」を主体に国産豚の肩ロースとモモ肉を角切りしてブレンド。八角や花椒など5種類の香辛料を配合した五香粉という中国のミックススパイスを使うのがお約束で、これこそが独特の甘い香りとクセになるスパイシー感の秘密です。

焼き方も本場同様です。インド料理店でよく見かけるタンドールと呼ばれる窯の内側に1個ずつ手で貼り付け、270℃で13分じっくり焼き上げます。「豚肉やネギから出る水分で中の具材が蒸し焼き状態になるので、ジューシーに仕上がるんですよ」。

『胡椒餅 福丸』の胡椒餅調理中
ゴロゴロと大ぶりの豚肉が存在感抜群。赤身と脂身のバランスも意識して配合しているそうです。
『胡椒餅 福丸』の胡椒餅調理中
肉あんの上に、これまた大きめに刻んだ九条ネギをこれでもかとたっぷりのせて包み込みます。
『胡椒餅 福丸』の胡椒餅焼成中
遠赤外線効果もあるという焼き窯は、東京・神田にある国内唯一タンドールメーカー『神田川石材商工』製。
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『胡椒餅 福丸』の胡椒餅・甘味噌味。
胡椒餅は各種1個450円。甘味噌味は表面に白ゴマをまぶしています。
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『胡椒餅 福丸』の胡椒餅・カレーチーズ味。
こちらはカレーチーズ味のテイクアウトバージョン。
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焼売と水餃子もスタンバイ

「焼売も自信作なので、ぜひお試しください」と、山村さん。開店当初からさりげなくオンメニューしている肉焼売は、脂身が甘いブランド豚・京都ポークに玉ネギを合わせたもの。蒸し立て熱々を頬張ると、じゅわりと肉汁が溢れ出します。

『胡椒餅 福丸』の肉焼売
焼売は3個400円。お好みで辛子や酢醤油を付けていただきます。
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商品はどれもテイクアウト可能ですが、カウンターに座って出来立て熱々をいただくのもおすすめ。季節替わりのクラフト生ビールとのお得なセットもあるので、ぜひ一度お試しください。