新生「レストラン ラ トゥール」を訪れて体感した、原点回帰の正統派フレンチ
“現代式”に逆行? 目の前で仕上げる手の込んだパフォーマンス
京都大学近くにあった『喫茶 まどい』を覚えている人はいるだろうか。のちに『レストラン 円居』となり、『レストラン ラ トゥール』を運営する『円居グループ』の原点になった店だ。現在は関西・関東に19店舗を展開しており、2022年に岡崎で『メゾン ドゥ シャルキュトリ エム』をオープンしたことで話題になった。今年で創業65周年を迎える。
今回のリニューアルは、建物の設備改修に合わたタイミング。2026年7月から一時休業を経て、装い新たに生まれ変わった。最も変化させたのは「サービス」という。特にディナーでは、大きな肉や魚を客の前で切り分ける「デクパージュ」や、アルコールに火をつけて風味を加える「フランバージュ」など、フランス料理の伝統的なサービス技法を取り入れる。
料理に使う食材もより厳選。もちろんフランスの食材も使用するが、大切にするのは「地産地消」の考えだ。“店舗から半径80km圏内”をキーワードに、地元の生産者が育てた有機野菜や、新鮮な魚、肉なども積極的に取り入れる。京都近郊をはじめとした全国の美味しい食材の魅力を、フランス料理の技法で最大限に引き出すことがシェフの信念という。
テーブルウェアも新たに整えた。カトラリーは、フランスの老舗銀食器ブランド「クリストフル」が1876年に発表したパールコレクションから。器は京都で約250年続く清水六兵衛の系譜を受け継ぐ「六青(ROKUSHO)」を採用した。料理だけでなく、手に触れる器やカトラリーにも京都とフランスという二つの土地の文化を重ねている。
ランチのデザートは「好きなものを好きなだけ」(!)
またランチでは、季節のケーキやシャーベット、焼き菓子などをワゴンに載せ、客の好みに合わせて盛り付けるシャリオデセールも用意する。なんと、「ワゴンのスイーツ全種類でもOKです」。クグロフ、季節の果実のタルト、カヌレ、マカロンなど、スイーツ好きには夢のようなフランス菓子のラインナップだ。
食事はコミュニケーションであることを再認識させる
実際に訪れて印象的だったのは、目の前で料理が仕上げられる時に“香り”や“音”を体感できるだけでなく、スタッフとの会話があること。「シェフが綾部出身なので、野菜もその近郊農家さんのものが多いです」「ソースも鳩の内臓を使っています。フランスではレバーなどを使ってとろみをつけたり、コクを出す技法をサルミと呼びます」など、ただ切り分け、皿へ盛るだけでなく、コミュニケーションの一部であることを気づかされる。
近年、こうしたクラシックなサービスを目の前で体験できる店は決して多くない。昔ながらのフランス料理を知る人には懐かしく、デクパージュやフランバージュを初めて見る世代には、むしろ新鮮に映るだろう。
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- 店名
- レストラン ラ トゥール
- 住所
- 京都府京都市左京区吉田本町 京都大学百周年時計台記念館1F
- 電話番号
- 075-753-7623(受付時間10:00~11:30、15:00~18:00)
- 営業時間
- ランチ 11:30~15:00(13:00最終入店)、ディナー 18:00~22:00(19:30最終入店)
- 定休日
- 火・水曜(祝祭日の場合は営業)
- 交通
- バス京大正門前停留所から徒歩3分、京阪出町柳駅から徒歩20分
- 席数
- 18席
- 個室
- 1室(8名まで)※個室料金昼3300円、夜5500円
- メニュー
- ランチコース11000円、ディナーコース16500円。ペアリングワインランチ4種6600円、ディナー5種8800円。※いずれも税・サ込
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amakara.jp編集部
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