関西モーニング手帖Vol.22/人気ベーカリーの姉妹店で、パンが主役の朝食を
三宮の人気店『ベーカリー バカンス』が手掛けるフェとして、開店3年目を迎える『blank』。とはいえ、「いまだに“穴場ですね”、“知らなかった”と言われることがあります(笑)」とは、店長の中川実香さん。というのも、店があるのは、ビルの隅に開いた目立たない入口を抜け、階段を上がった先。隠れ家的な立地に、思いがけず広々とした空間があろうとは、よもや思うまじ。
英語で“空白”を意味する屋号の通り、街に隠れた余白のような空間は、街の喧騒から少し離れて、心のゆとりを取り戻すのにぴったり。知る人ぞ知る穴場にありながら、いまや地元客や観光客から支持を得ています。
朝から心満たされる、どっしり贅沢なモーニング
「日常のなかで、自分だけの“余白の時間”を過ごしてほしい」という中川さん。開店当初は、ランチタイムから夜にかけての営業だったが、2年前の秋から新たにモーニングがスタート。近隣の常連客が中心でしたが、この1年ほどで朝食目当ての旅行者の利用も増えているのだそう。
2種類のメニュー(各1800円、ドリンク付き)の中でも、看板メニューは、開店以来の定番である、ぶ厚い食パンを使ったクロックムッシュ。バリッとした耳とふっくら、モチモチの生地の食感が心地よい。さらにプレートに付く目玉焼きを乗せれば、クロックマダムに変身。たっぷりのチーズとベシャメルソース、玉子の旨みがまろやかに溶け合います。
片や、サンドイッチは、定番のハード系・バカンスに具材を乗せたオープンサンドや、ふんわり食パンで挟むタイプなど、アレンジも多彩。季節によって変わる具材で、旬の味覚を楽しめます。どちらのプレートにも、新鮮なサラダとスープが添えられて彩り豊か。「モーニングを始めて以来、どんどんボリュームが増えてきて」という通り、朝からしっかりお腹を満たす量感も魅力です。
セットのコーヒーは、山梨の気鋭ロースター『AKITO Coffee』の豆を使用。+300円で淡路みかんジュースや長野はっとりのりんごニンジンジュースに変更できるほか、+400円で「自家製グラノーラとヨーグルトのミニボウル」の追加も可能。好みでカスタムできるのもうれしいポイントです。週末は混み合うため、事前に予約をして訪れるのがおすすめです。
パンバイキングのランチに、アフタヌーンティーも魅力
1日を通して使い勝手の良さが魅力の『blank』では、朝・昼・午後と時間に合わせたメニューを提案。とりわけ、昼時の目玉は、ランチ限定の「パンバイキング」。「バカンスのパンを生かして、より贅沢に楽しんでもらえたら」と、当初のワンプレートメニューから、2年前にリニューアル。以来、平日でもお客が絶えない人気ぶりです。
バイキングには、看板のハード系「バカンス」やクロワッサン、パン・オ・ショコラ、塩パンなどの定番をはじめ、月替わりで8〜10種類を用意。ずらりと並ぶ陳列台を前にすると、自然と気持ちも浮き立ってきます。フムスや焼き野菜などの副菜には、季節ごとに地産の食材が登場。「先々は、主菜に合わせたランチ専用のパンも提案できたら」と中川さん。まさにパンが主役のランチは、さらに充実していきそうです。
また、今年10月から、予約制のアフタヌーンティー(14時〜/14時30〜)を提供。小麦の香りに満たされる贅沢と、ゆったりとした“余白の時間”を求めて、わざわざ足を運びたくなる一軒です。
data
- 店名
- blank(ブランク) パンとコーヒーとワイン
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区御幸通5-2-2 慶ビル3F
- 電話番号
- 080-3438-4417
- 営業時間
- 8:00~11:00(LO)、12:00~14:00(LO)、14:30~17:00
- 定休日
- 無休
- 交通
- 各線三宮駅から徒歩8分
- メニュー
- ランチ(メイン、サラダ、パンバイキング)2800円~、アフタヌーンティー3200円。

writer

田中 慶一
KEIICHI TANAKA
学生時代からのコーヒー好きが高じて、全国各地で訪れた喫茶店・カフェは1000軒超。老舗喫茶から最新のコーヒーショップまで取材に携わり、情報誌を中心に執筆多数。関西の喫茶店の系譜を辿った著書も刊行。
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