果物ごとに仕立てる。大阪・天満橋『Tawanico』のスクエア型のタルト

フレッシュな果物をあしらったスクエア型のタルト。北欧の食文化に着想を得てつくられた看板スイーツを、『Tawanico(タワニコ)』では季節の移ろいごとに楽しめる。果物ごとにレシピを変えるこだわりのひと皿がもたらす、至福のひとときを堪能したい。

デンマークの国民食がヒントに

四角い生地の上に、こぼれんばかりに果物が盛り付けられた、オリジナリティあるタルト。「スモーブロー」と呼ばれるデンマークの国民食が、この看板スイーツのアイデアの源だ。

「パンの上に食材を華やかに飾るオープンサンドなのですが、見栄えがいいし、味もすごくおいしかった。それをお菓子で表現できないかなと思って」と、店主の田脇裕幸さんは振り返る。

『Tawanico』は、裕幸さんと、北欧好きの妻・愛香さんが2016年に始めたお店。夫婦で現地を旅する中で出合った料理がヒントになった。

『Tawanico』外観
『Tawanico』の由来は、「(田脇さんご夫婦二人で)“田脇”が“2個”だから」。
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『Tawanico』店主の田脇裕幸さん
店主の田脇裕幸さん。大阪の老舗洋菓子店で10年勤務し、その後独立。最近では、AIを使い、店内で流すBGMをオリジナルで作成しているというクリエイターな一面も。
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果物に合わせたクリームと生地

また、大阪・南森町の老舗果物屋『フルーツガーデン ハレ』との出会いもあり、「おいしい果物をスイーツとして表現するには」と、タルトという形に行き着いた。

当時は、タルトの上にカスタードと生クリームを絞り、その上に果物を載せるスタイルが主流。そんななか同店では、果物のおいしさを引き立てるため、果物に合わせてクリームも生地も変えて提供することにした。

『Tawanico』ショーケース
タルトは、季節の果物を使ったものが常時2〜4種ほど店頭に並ぶ。
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例えば、当初からファンの多い「洋梨のタルト」。一般的な洋梨タルトのように洋梨をコンポートにせず、生のまま贅沢にのせる。そのおいしさを引き立てるため、クリームにはヨーグルトのような風味のサワークリームを。さらに土台には、アーモンドクリームにカスタードクリームを練り込んだダマンド生地を合わせ、カスタードのコクとバニラの香りを加えている。

イチジクのタルトなら、アールグレイを利かせたダマンド生地、赤ワインやシナモンを合わせたサワークリームを使うなど、それぞれの果物に合わせて味を組み立てている。

『Tawanico』洋梨のタルト
「洋梨のタルト」をきっかけに、同店のファンになった客もいるという。爽やかなクリームが洋梨のとろりとした甘みを引き立て、そこにサクッと香ばしいタルト生地が加わる。すべてを一緒に口に入れることで、それぞれの味わいが重なり、ひとつのタルトとしておいしさが完成する。
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さらに、果物はその時々で一番おいしい品種を使用する。洋梨なら、走りの時期は桃のようにやわらかくて甘い「オーロラ」。これからは赤い果肉の「カリフォルニア」や、香りがより強い「ラフランス」などが登場する。

「例えばイチジクは、品種によって甘みがかなり異なるんです。甘味が少ない場合は、きび砂糖のシロップをくぐらせることも」と、品種一つひとつに合わせた微調整も怠らない。その違いを楽しみに、シーズン中に何度も足を運ぶ客もいるとか。

お客さんの声から、新たな名物も

『Tawanico』いちじくのミルクレープ
「いちじくのミルクレープ」。上品な風味のアールグレイクリームと、カスタードと生クリームを合わせたクリーム、淡路産のイチジク、自家製の全粒粉入りのモチモチとしたクレープ生地が層になっている。
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今年から始めた新たなスイーツが、季節のミルクレープだ。年始にイチゴのミルクレープを販売したところ、それが思った以上に好評。客からのリクエストを受けて、リンゴやマンゴー、イチジク……と、旬の果物を使ったミルクレープを展開することに。 

ちなみに、新作の開発時には、アパレル出身の妻・愛香さんの鋭いチェックも入るそう。「見た目の洗練度や全体のバランスなど、ざっくばらんな意見をもらいながら形にしていきます」。妥協なき味への探求と、研ぎ澄まされたデザインセンス。そんな二人の感性が重なって、『Tawanico』らしいスイーツが生み出されている。

『Tawanico』イートインスペース
「スイーツはできたてが一番おいしいのと、空間ごと含めてお店づくりをしているので、できればお店で食べてほしい」と田脇さん。イートインスペースで、店内に流れるゆったりとした時間を味わいに訪れるファンも多い。
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商品が買える場所は

タルトは、『Tawanico』と、姉妹店の『Towanoa(トワノア)』で購入可能。『Towanoa』は、『Tawanico』を出て、西に向かい30秒ほどの場所にある。さらに、2026年11月には和歌山店もオープン予定で、こちらでもタルトを購入できるようになる。

編集部選☆間違いない関西手土産

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