いたぎ家さんちに、おじゃましてきました。
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兄弟ふたりと、お母さんが営む三宮の居酒屋「いたぎ家」さん。7月号の神戸特集では、料理家の高山なおみさんとともに、和歌山県龍神村の畑を訪ねました。
初公開! いたぎ家さんの畑仕事。
今回記事の執筆をお願いした料理家の高山なおみさんから、三宮の居酒屋「いたぎ家」さんの名前があがった。「そういえば週の半分は和歌山の畑でお野菜育ててるらしいですよ」と編集長に伝える。すると、まだ取材のお声がけもしていないのに「じゃあ畑行くか~」と、おじゃまする気満々だった。
いたぎ家さんでは家族3人が協力して畑仕事をし、週の後半は三宮の居酒屋で採れたての野菜を出している。畑ってご実家だよなあ、いいのかしら、とドキドキしながらお電話すると、板木平将人さん、匠さんご兄弟と、お母さんの美代さんは、快く取材を引き受けてくれた。畑、そしてお母さんがメディアに出るのは初めてのことなんだそう。
看板の文字は、お亡くなりになったお父さんが書いたもの。そうか、この居心地の良さは「家」だからなんだな。
「どのくらいの種類の野菜を育てているんですか」と尋ねると、将人さんの口からは覚えきれない数の名前が飛び出してくる。三宮のお店では採れたての姿の新にんにくを見せていただいたり、水辺に群生するクレソンの話をお聞きしたりして、まだ見ぬ畑を想像しながら、訪問するのがいよいよ楽しみになってきた。
山深い場所にある龍神村の畑。三宮からは車で3時間ほどの距離だ。
前日に宿泊した紀伊田辺から、川沿いにうねる車道を北上し、ようやく龍神村にたどり着く。一仕事を終えた3人が、さっそく畑を案内してくれた。茄子、たかの爪、ピーマン、みょうが、じゃがいも、ズッキーニ……。数歩歩いただけなのに、出会う野菜の種類の多いこと! 歩きながらお母さんの美代さんが「前ここの溝に、小鹿が引っかかってた」「畑でカモシカが走り回ってたのを見た」と話してくれる。自然と一体となっている畑話がいちいち面白い。
いたぎ家さんでは野菜の成長にあわせて調理法を変えていて、スーパーでは規格外とされてしまうものも、その時季ならではの味わいを生かしてメニューを考えている。お店でいただいた新にんにくも、揚げたり土鍋ごはんにしたりと、いろいろな食べ方があり、野菜ってこんなに多様なのかと驚かされるばかりだ。
板木平家でお昼ご飯をごちそうになった。畑で採れたての空豆は、塩ゆでして皮ごといただける。
龍神村訪問の詳細は、6月23日発売の7月号本誌にて。高山さんのやわらかい語りのなかで、お楽しみいただきたい。
■店名
野菜居酒屋 いたぎ家
■詳細
【住所】兵庫県神戸市中央区中山手通1 -14-7 中山手鈴木ビル北館1階
【電話番号】078-333-9216
【公式サイト】https://itagiya.com/
『2023年7月号 神戸でお逢いしましょう』