子どもとごはんvol.3:親子でイタリアの郷土料理。兵庫・甲子園口『イル・プーモ』

子連れでの食事は、行き先を選ぶものですよね。連載「子どもとランチ、ときどきディナー」では、お子さまウェルカムなお店を紹介します。今回は、JR甲子園口駅の南側に延びる「JR甲子園口ほんわか商店街」沿いにあり、イタリアの郷土料理を楽しめる『イル・プーモ』。実はこちら、ランチタイムは3歳以上、ディナータイムは小学生以上であれば子どももウェルカム。なかでもランチでは、予約をすると子どもが大好きな料理が凝縮したお子様料理「バンビーノセット」を用意してくれます。

3歳以上にバンビーノセット

『イル・プーモ』は、イタリア全州を巡った仁井康博シェフと芳美さんご夫妻による人気イタリア料理店。日本の旬とイタリアの郷土料理を掛け合わせた料理、現地のワインやチーズといった食文化が楽しめます。

「当店はスペースに限りがあるので、ベビーカー入店ができず、子どもイスもありません。それでもよろしければ、3歳以上のお子さまへ、バンビーノセットをご用意しております」とにこやかに話すのはサービスを担う芳美さん。

「バンビーノ」とは、イタリア語で小さな子を指す言葉。そんな言葉を用いた「バンビーノセット」はジュースと前菜、トマトソースのパスタとパンという内容。前日までの要予約メニューです。

お子さまメニュー前菜
バンビーノセット1000円の前菜。味付けは、大人と子ども変えていませんが、バンビーノセットに入る郷土料理はアテ仕様ではなく、素朴な1品ばかりなので安心。前日までに予約を。夜は小学生以上。
お子さまメニューパスタ
バンビーノセットのパスタ。子どもたちが大好きなトマトソースが定番。パンについてくる粉チーズはパンと食べたり、パスタにお好みでかけてどうぞ。
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初めてのレストラン体験にも

「大人と同じように、レストラン文化を味わって欲しい」というご夫妻の考えから、大人にスープと前菜が提供されたタイミングで、子どもにもジュースと前菜が。大人にパスタとパンが提供されたタイミングで同様にパスタとパンが登場。子どもメニューには珍しいコース仕立ては、レストラン体験の貴重な一歩。

大人用ランチでも名物となっている前菜盛り合わせですが、「バンビーノセット」の前菜盛り合わせは「酸っぱいヴィネグレット(ドレッシング)がかかるサラダは抜いて、子どもが好きなイタリアの郷土料理を盛り合わせにしています」と康博シェフ。

食育にもなるコース仕立て

イタリア全土で食べられ、現地の子どもも大好きな肉団子の「ポルペッティ」や卵焼きの「フリッタータ」、ローマのライスコロッケ「スップリ」、シチリアの「サツマイモのオレンジ煮」など本格的。さらにたいていの子どもが好きなハム類とやさしい味わいのスープがひと皿に。

イタリアの郷土料理を大人も子どももコース仕立てで味わうことができ、食育にも最適です。

<ここが嬉しい!>
ベンチシート

イルプーモ内観
アットホームな雰囲気、広々としたベンチシートも、子連れには嬉しい仕様です。
イルプーモ内観
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writer

佐藤 良子

satoryoko

料理取材に徹して20年の食ライター。歴史が好きなため、料理史の観点から見るレストラン取材がライフワーク。日々賑やかな小学生2児の母。
instagram@ryocosugar