京都・北大路『鮨かわの』で変幻自在のおまかせを
カウンターのみの洗練された空間
北大路通を北に入った路地に建つ『鮨かわの』がオープンしたのは2015年。カウンター9席のみの小さな鮨屋は洗練された空間と、店主夫妻の丁寧なもてなしが魅力です。
店主の川野光貴(みつたか)さんは20年以上に渡り、目利きと技を真摯に磨いてきた鮨職人。こちらでは、江戸前鮨をベースに川野さんならではの創意工夫を加えた酒肴やにぎりを、コース仕立てでいただけます。
独自の仕事が光るにぎり
シャリは粒立ちのよいヒノヒカリの古米に赤酢を加えて塩を利かせた、キリっとした味。
「先に味を入れたり、何日も寝かしたり、魚のコンディションに合わせて手法は変えています」と、川野さんが仕込むネタは、マグロのヅケや中トロなどの王道のほかにも、独自の仕事を施したそそる品が揃います。
例えば、コハダは酢〆してから数日寝かせて酸味をまろやかに。脂ののったサワラはワラ焼きしてからヅケに。香りを馴染ませてから味を入れることで、品のよい仕上がりにしています。
ほかにも、煮ハマグリの応用をした煮ホタテや、数日寝かせて身にもっちり感を出した白甘鯛の炙りなどが登場します。
つまみも定番から遊びある品まで
おまかせの主に前半で供される鮨屋ならではの一品は、どれも日本酒を呼ぶつまみ。造り盛合せやタコの柔らか煮などの定番に、遊びのある品を程よく織り交ぜた緩急ある構成で、昼は5品前後、夜なら10品近くが供されます。
ある初春の夜なら、造り盛合せに続くのは、丸々肥えたイワシの酢〆を、大葉やガリと共に海苔で巻いた磯辺巻き。焼き物や揚げ物を挟んで、終盤にはスッポン鍋が花形として登場。酒と水だけで炊いてスッポンの滋味深い旨みを引き出しただしが、溜息の出るおいしさです。
お薦めは、決まりなきおまかせ
昼夜共に選択肢は2つ。にぎりのみかおまかせからコースを選べますが、圧倒的人気はつまみとにぎりの両方を堪能できるおまかせです。
おまかせは昼(14300円~)なら、つまみ4品前後とにぎり10数カン。夜(22000円~)なら、つまみ約10品とにぎり約10カンが基本。ですが、「内容は人それぞれ。ウチのおまかせは、その場でお客様の好みに合わせて提案をしていくスタイルです」と川野さん。
もちろん、にぎりだけも大歓迎。昼は11000円~、夜は14300円~で14カン前後。大満足できるボリュームも、人気を後押ししています。
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- 店名
- 鮨 かわの
- 住所
- 京都府京都市左京区下鴨東半木町72-8
- 電話番号
- 075-701-4867
- 営業時間
- 12:00~14:00、17:30~22:00
- 定休日
- 月曜、火曜の昼
- 交通
- 地下鉄北大路駅から徒歩13分
- 席数
- カウンター9席
- メニュー
- 昼/11000円~、おまかせ14300円~。夜/14300円~、おまかせ22000円~。