京都・北大路『鮨かわの』で変幻自在のおまかせを

とろける中トロや酸味柔らかなコハダなどにぎり多めでも。タコの柔らか煮や白子の醤油焼きなどつまみ中心でも。京都・北大路の住宅街に佇む『鮨かわの』では、各々の好みに合わせたおまかせをいただけます。

カウンターのみの洗練された空間

北大路通を北に入った路地に建つ『鮨かわの』がオープンしたのは2015年。カウンター9席のみの小さな鮨屋は洗練された空間と、店主夫妻の丁寧なもてなしが魅力です。

店主の川野光貴(みつたか)さんは20年以上に渡り、目利きと技を真摯に磨いてきた鮨職人。こちらでは、江戸前鮨をベースに川野さんならではの創意工夫を加えた酒肴やにぎりを、コース仕立てでいただけます。

京都・北大路『鮨かわの』店内とご主人
店主の川野さんは、1972年京都生まれ。29歳で脱サラして料理人に。
10

独自の仕事が光るにぎり

シャリは粒立ちのよいヒノヒカリの古米に赤酢を加えて塩を利かせた、キリっとした味。

「先に味を入れたり、何日も寝かしたり、魚のコンディションに合わせて手法は変えています」と、川野さんが仕込むネタは、マグロのヅケや中トロなどの王道のほかにも、独自の仕事を施したそそる品が揃います。

例えば、コハダは酢〆してから数日寝かせて酸味をまろやかに。脂ののったサワラはワラ焼きしてからヅケに。香りを馴染ませてから味を入れることで、品のよい仕上がりにしています。

京都・北大路『鮨かわの』のにぎり。マグロのヅケ
この日のマグロは、有名な青森・大間から。サッとヅケにした赤身は旨み豊か。
京都・北大路『鮨かわの』のにぎり。コハダ
コハダ。酢も塩もしっかり利いているけれど味に角がないのは、寝かせているから。
京都・北大路『鮨かわの』のにぎり。サワラ
わら焼きしてからヅケにしたサワラ。ほんのり漂う薫香で奥深い味わいに。
10

ほかにも、煮ハマグリの応用をした煮ホタテや、数日寝かせて身にもっちり感を出した白甘鯛の炙りなどが登場します。

京都・北大路『鮨かわの』のにぎり。煮ホタテ。
振り柚子が爽やかな煮ホタテ。
北大路『鮨かわの』のにぎり。金目鯛
中に木ノ芽を忍ばせた白甘鯛は、塩とスダチで。
北大路『鮨かわの』のにぎり。金目鯛
軽めのヅケにしてから軽く炙った金目鯛。中にショウガとネギを仕込んで味わいをシャープに。
10

つまみも定番から遊びある品まで

おまかせの主に前半で供される鮨屋ならではの一品は、どれも日本酒を呼ぶつまみ。造り盛合せやタコの柔らか煮などの定番に、遊びのある品を程よく織り交ぜた緩急ある構成で、昼は5品前後、夜なら10品近くが供されます。

ある初春の夜なら、造り盛合せに続くのは、丸々肥えたイワシの酢〆を、大葉やガリと共に海苔で巻いた磯辺巻き。焼き物や揚げ物を挟んで、終盤にはスッポン鍋が花形として登場。酒と水だけで炊いてスッポンの滋味深い旨みを引き出しただしが、溜息の出るおいしさです。

京都・北大路『鮨かわの』のイワシの磯辺巻き
イワシの磯辺巻き。奥に見えるのは、甘さを控えて品よく炊いたタコの柔らか煮。
京都・北大路『鮨かわの』のスッポン鍋
ファンが多いスッポン鍋。だしを含んだ焼き餅がまたおいしい。
10

お薦めは、決まりなきおまかせ

昼夜共に選択肢は2つ。にぎりのみかおまかせからコースを選べますが、圧倒的人気はつまみとにぎりの両方を堪能できるおまかせです。

おまかせは昼(14300円~)なら、つまみ4品前後とにぎり10数カン。夜(22000円~)なら、つまみ約10品とにぎり約10カンが基本。ですが、「内容は人それぞれ。ウチのおまかせは、その場でお客様の好みに合わせて提案をしていくスタイルです」と川野さん。

もちろん、にぎりだけも大歓迎。昼は11000円~、夜は14300円~で14カン前後。大満足できるボリュームも、人気を後押ししています。

京都・北大路『鮨かわの』外観
10

京都市でおすすめのランチ20選!京料理から洋食まで人気店を厳選

詳しくはこちら