大人の隠れ家で、ナチュラルワインと季節のアテを。大阪・文の里『葡萄家 まはり』
落ち着いて飲める大人のワイン処
お店の外に所狭しと並べられたワインボトル。それを横目に深緑の扉を開けると、タイルが貼られた木のカウンターや「Louis Poulsen」の照明、赤・緑のスツールなど、おしゃれなインテリアが迎えてくれます。
センスの光る内装は、デザイナーだったという店主の正木千尋さんが手がけたもの。もともと会社員として働いていた正木さんですが、出張で半年間スイスのジュネーブに滞在する機会があったそう。現地料理をいろいろと食べ歩くなかで、あらためて“食”の魅力に気づき、思い切って料理人に転身することに。帰国後、洋食や和食などを複数のお店で学び、2006年に自店をオープンしました。
各国のナチュラルワインが80種以上
“ナチュラルワインがメインのお店”になったのは、「CASE CORINI」というイタリアワインとの出会いがきっかけ。「それまで飲んできたものと違い、滋味深く、ブドウ本来の旨みが引き立っていて。頭をカナヅチで殴られたくらいの衝撃でした」と言い、一瞬でナチュラルワインに魅了された正木さん。
そこから、どんどんナチュラルワインにのめり込み、現在では、イタリアやフランス、日本など世界各国のものを常時80種ほど取り揃えています。 “ワインがおいしく飲めるお店”として口コミが広がり、一度訪れたワイン好きはリピーター率が高いのだとか。季節の前菜は15種以上
料理は、もちろんワインに合うものばかり。食材は、奈良・生駒の有機農園などから直接仕入れ、この日もアスパラや花ズッキーニ、竹の子など季節の食材を使った料理が、前菜だけでも15種以上。
「素材本来の味を活かす調理を心がけています」と話す通り、太アスパラ、ルッコラ、生ハム、ゴルゴンゾーラソースは、旬のアスパラをさっと蒸し焼きにして瑞々しい旨みを濃縮。フレッシュな味わいに、濃厚なゴルゴンゾーラソースが絶妙なバランスです。名物のホンマのうなぎパイは必食
次は「アテにおすすめ」という、まはり名物・ホンマのうなぎパイを。「何がホンマ?」と思うも、お皿が運ばれてきた時に納得。パイ生地にうなぎ、ベーコン、薄焼き卵が包まれており、これぞ本当のうなぎパイ! バターの香ばしいパイ生地に、うなぎの脂と旨み、さらにハムの塩味がワインのアテにぴったりです。
ワインに合う肉料理も
赤ワインに合わせるなら、やっぱり肉料理。希少な「なにわ黒牛」を使ったビフカツは、衣をくぐらせた黒牛を高温の油で揚げて、中はレアに仕上げます。噛むとサクッとした衣の食感の後に、柔らかくジューシーな牛の旨みがじゅわり。
自家製のデミグラスソースはコクがありつつも軽やかなので、肉の旨みとよく合います。
デザートメニューがあるのも女性には嬉しいポイント。自家製バスクチーズケーキは、甘さ控えめなので食事の後でもペロリと食べられます。
落ち着いた雰囲気で居心地の良い同店には、「ご友人と来る方だけではなく、お一人様で来られる方もいますよ」と正木さん。ナチュラルワインとアテに酔いしれに、ふらりと立ち寄りたい一軒です。
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- 店名
- 葡萄家 まはり
- 住所
- 大阪府大阪市阿倍野区文の里1-8-24
- 電話番号
- 06-6624-5001
- 営業時間
- 17:30~23:00(料理22:00LO)、土・日曜15:30〜23:00(料理22:00LO)
- 定休日
- 月曜
- 交通
- 地下鉄文の里駅から徒歩3分
- 席数
- カウンター7席、テーブル16席
- メニュー
- 太アスパラ、ルッコラ、生ハム、ゴルゴンゾーラソース1000円、まはり名物・ホンマのうなぎパイ900円、なにわ黒牛ビフカツは50g1480円〜、グラスワイン赤・白800円前後〜。ビール(ハートランド・瓶)560円。