“野菜の声を聴く”イタリアン『スカーサナ ポッツォーリ』

肉・魚・乳製品を使わないイタリアンが食べたい。そんな願いを叶える“オールヴィーガンイタリアン”を、松屋町で見つけました。チーズやホワイトソースも「ある食材」で作っているから驚きです!

「肉・魚はいらんかな」。きっかけは…

大阪でも珍しい、ヴィーガンに振り切ったイタリアン。店主の金井潤二さんは、普通のイタリア料理店に12年勤めていましたが、コロナ禍を機にヨガに傾倒し「もう肉・魚はいらんかな、という体になりました」と話します。

sukhasana Pozzuoliの店主
店主の金井潤二さん。「スカーサナ」はヨガのポーズの名前。
sukhasana Pozzuoliのパスタ
寺田本家熟成酒粕と有機トマトソースのペンネアラビアータ2000円。皿を彩る野菜の天ぷらは、「スープカレーからヒントを得た」そう。
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野菜の旨みを最大限に引き出す

「大豆肉で代替するのではなく、できる限り野菜や日本古来の食品で旨みや満足感を高める」のが信条。ピザのチーズは豆乳と餅で粘度を出し、パスタのボロネーゼ風ソースは酒粕で挽肉のような食感に。実はピザやパスタよりも自身が「遊べる」メニューは前菜盛合せで、縦切りの蓮根にアラビアータソースを絡めたり、大根をスパイスで和えインドのアチャールにしたりと、「その日の野菜を見て考えるのが楽しい」と目を輝かせます。

sukhasana Pozzuoliのピザ
本日のピザ。姫路蓮根と甘辛キノコのジェノベーゼアイオリマヨ仕上げ2200円。餅を細かくスライスして豆乳と合わせて濾すなどして、チーズのようなソースに。
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お酒NG!なんて言いません

これは酒に合うな…と品書きを見れば、自然派のワインや日本酒のリストが。「自分もお酒大好きなので、ガンガン飲みますよ。でもベジ料理だと翌日体が楽なんです」と、呑兵衛に免罪符を与えてくれる嬉しいヴィーガンイタリアンです。

sukhasana Pozzuoliの前菜とワイン
日替わりの前菜盛合せ2人前1900円。有機ヴィーガンワインはグラス650円。
sukhasana Pozzuoliの前菜
左から時計回りに、茄子とセロリのトマト煮込みのタコス、姫路蓮根のアラビアータ、バターナッツカボチャのスパイスロースト、GFペンネ入りライスペーパーコロッケ、大根とレーズンのアチャール。
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あまから手帖
2024年11月号

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