四季折々で楽しむ、看板の釜飯 京都・堀川御池『一華』。

京都・二条城から歩いてすぐのところにある割烹『一華』。カウンター席のみのこじんまりとした店内で味わえるのは、季節の釜飯とどれもしみじみおいしい一品料理です。

割烹の入り口になる気さくな店を

京都生まれ、京都育ちの店主・河岸優生さん。「日本だけでなく、世界に通用する技を身に付けたくて京料理を学びました」と、若き頃に門を叩いたのが割烹『竹きし』でした。13年の修業を経て自らの店を開くにあたり目指したのは、割烹の入り口になるような気さくに楽しく食事を楽しんでもらえる場所にすること。こうして2015年に『一華』は開店しました。

『一華』河岸優生さん
店主の河岸優生さん。店内はカウンター席のみとあって、テキパキと調理を進めながらも「お客さんとお話をするのが楽しいんです」と笑顔で話します。
『一華』内観
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季節が味わえる釜飯と多彩な一品料理

自店の柱に据えたのは『竹きし』でも看板メニューだった釜飯。「ご飯は日本人の主食ですし、釜飯ならいろいろな具材で季節を表現できますから」というのがその理由です。釜飯は五目や山菜に加え、海鮮バターやパエリア風など定番メニュー+季節メニューが常時10種ほどがスタンバイ。どの釜飯にも粒が大きくカツオと昆布のダシをしっかり吸ってくれる新潟・糸魚川産のコシヒカリを使用。お酒に合うようにとしっかりめの味付けを意識していると言います。

『一華』五目釜飯
定番の釜飯「五目」1540円(漬物、赤だし付き)。ゴボウ、ニンジン、コンニャク、あぶらあげと米をだしと一緒に炊き上げ、牛肉と山菜を炊いたものやエビ、錦糸玉子をあしらって完成。米の一粒一粒がしっかりとだしを吸って、頬張るごとにじんわりと旨みが溢れます。
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釜飯の炊き上がりを待つ間に、一品料理をつまみつつお酒を一杯二杯と楽しみたいところ。刺身、天ぷら、焼き魚に始まり生麩の田楽や茶碗蒸し、ローストビーフまで、おしながきの広さも魅力です。

『一華』天ぷら盛り合わせ
季節によって内容が変わる「天ぷら盛り合わせ」2530円。この日はエビ、アナゴ、ししとう、そら豆、カボチャなど全9種類。
『一華』鴨ロース
河岸さんご自慢の「鴨ロース」1650円。一口食べると、鴨の身のしっとり具合に驚かされます。こちらはぜひおすすめしたいひと皿。
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旬の素材の釜飯と河岸さんとの会話を楽しみに、季節が巡るごとに訪れたい一軒です。

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amakara.jp編集部

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関西の食雑誌「あまから手帖」(1984年創刊)から生まれたwebメディア「amakara.jp」を運営。カジュアル系からハレの日仕様まで、素敵なお店ならジャンルを問わず。お腹がすくエンタメも大好物。次の食事が楽しみになるようなワクワクするネタを日々発信中。