古民家で会席料理を。大阪・枚方市『天の川 なかなか』

京阪各線枚方市駅から徒歩12分。古民家の温かい灯りで出迎えてくれるのが『天の川 なかなか』です。ここでは、日々探求を続ける店主による、心尽くしの会席料理を堪能できます。

古民家でもてなしに酔う

京阪道路から細道を入ると見えてくる『天の川 なかなか』。古民家づくりのお店は、店主の岡本正樹さんが長年ご自身で集めてきた廃材を使用したり、床を塗って庭を設えました。小さな門をくぐり、天井の高い客間へと通されると、そこには古時計や昔のテレビ、看板などが飾られ、どこか懐かしさも感じられます。

『天の川 なかなか』外観
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『天の川 なかなか』内観、店主
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季節の食材を使った会席

岡本さんは、叔父が始めた串揚げ店で働き始め、そこで料理を学びました。そして2003年、『天の川 なかなか』をオープン。実はお店の屋号は漢字で書くと「中中」で、合わせると「串」。現在も、「串揚げが、うちの看板メニュー」と、岡本さんは言います。

『天の川 なかなか』楽盛八寸
上品に盛られた、楽盛八寸。
『天の川 なかなか』造り
流木の演出が豪華な造り。
 『天の川 なかなか』串揚げ
串揚げには、車海老の串揚げを含む季節の食材を使用。常時4~5種提供。
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料理は、すべてコースで9350円~。旬の食材を使用しており、この日の楽盛八寸には、アワビの煮凝り、南瓜の萩饅頭、タコの柔らか煮、低温調理の合鴨ロース、甘鯛の鱗揚げ焼きなどを。

続く造りには、ブリとオカワカメ、柿釜にのった〆サンマと柿の白胡麻和え。思わず「おぉ」と驚きの声が出そうな、流木を使った演出が目を引きます。
揚げ物は、オーストラリアの古代の塩を使った車エビ素麺巻き揚げ、磯の香り漂う牡蛎五色あられ揚げ。そして、アーモンドと黒豆の衣を付けた豚串は、アーモンドの香ばしさが豚の甘みを引き立てます。釜炊きご飯は、一客ずつ卓上の竈で炊き上げるという丁寧さが嬉しいポイント。途中で、カツオ昆布でとった出汁で、お茶漬けにしていただけます。

『天の川 なかなか』釜炊きご飯
一粒一粒がふっくらと炊き上がった釜炊きご飯。
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岡本さんは“大阪ならではの和食”を追求する「大阪料理会」に所属。「独学でやってきたけど、大阪料理会に参加して、刺激を受けている」と、日々探求を続けます。次はどんな料理に出会えるのか、その進化に目が離せません。

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amakara.jp編集部

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