おいしいお店2025.03.29

西梅田『yasai French NR (やさいフレンチノール)』の美麗な野菜フレンチに目も舌も癒される

文：川島美保　撮影：山田絵理

　コンセプトは身体に優しいフレンチ。四季折々の野菜を生かしたアートのようなディナーコースを梅田で5000円以下からいただける、貴重なレストランです。

身体が喜ぶ野菜フレンチ

　『yasai French NR(やさいフレンチノール)』があるのは、2024年に開業20周年を迎えた大阪・西梅田の商業施設「ヒルトンプラザウエスト」の地下2階。美食と健康を意識した身体に優しい野菜フレンチを、2011年の開業時から謳い続けています。
　真っ白なテーブルクロスを敷いたモノトーンの店内は、大阪の中心街とは思えない物静けさ。程よい高級感がありながらも、自然と心が寛ぐ柔らかな雰囲気です。

10

選べるプリフィクススタイル

　「少しずつ色々と味わってほしいので」という想いから、昼夜共に料理はコースのみでの提供。加えて「選ぶ楽しさもぜひ」と、冷温の前菜・メイン共に数品の中から選択できるプリフィクススタイルのコースも揃えています。
　全国から厳選して取り寄せる食材の中でもイチ押しは、オーナーの故郷・鳥取の美味。野菜なら大山（だいせん）産のブロッコリーや太くて甘い白ネギ。肉は大山鶏のほか、若桜（わかさ）町にある『猪鹿庵（じびえあん）』の鹿肉も積極的に使っています。
　スペシャリテのリースサラダは、花冠のような華やかなビジュアル。ランチコースのメインに選んだ大山鶏は、モモ肉は柔らかなコンフィに、胸肉は低温調理でしっとりと。異なる火入れで各々の持ち味を生かした手の込みようが嬉しいです。

『ノール』のリースサラダのアレンジ — この日のランチコース7276円の前菜は、通常のリースサラダをランクアップした内容。中央のグラスの中は、鳥取産白ネギのフランにアワビのポワレや魚介のコンソメ、カリカリに揚げた白ネギなどを重ねた冷菜。エディブルフラワーや大山のブロッコリーで周りを彩りよく飾っています。

『ノール』ランチコースのメイン一例 — この日ランチコースのメインに選んだのは、大山鶏を使った一皿。写真手前のバロッティーヌは鳥取の農家から届いた大根の葉入りのムースを大山鶏のムネ肉で巻いて低温でしっとり火入れしたもの。スパイスが利いた葉形のチュイルが素敵なアクセントを奏でます。

『ノール』のディナーコースのメイン一例 — こちらはディナーコースのメイン一例、鳥取産鹿モモ肉の包み焼き。鹿のだしを使った赤ワインソースでいただきます。後ろに見えるのは、鹿スジ肉のコロッケです。

10

スイーツのテイクアウトも充実

　テイクアウトも充実しています。色とりどりのマカロンのほか、ワインに合いそうなトリュフチーズケーキや1週間シロップに漬け込んだレモンコンフィ入りのレモンケーキなど、4種ほどのスイーツが常時スタンバイしています。
　また、事前予約をすればお弁当スタイルのシェフズボックス2160円も持ち帰り可能です。もちろんこちらも美食と健康を意識したヘルシーな内容。こちらは贅沢なランチミーティングなどに好評です。