大阪・北新地『柳田゛』 繊細な仕事×目利きの素材で魅せる気さくな割烹

日本料理を一筋に極めた店主による、丁寧な和食をいただけるのが『柳田゛』。愛媛八幡浜産の1kg級の甘鯛や、明石鯛、宮崎牛のマルシンなど、目利きが選んだ良質な食材を主軸に、客の好みに合わせたコース料理を提供しています。

北新地の隠れ家的割烹

北新地駅から徒歩で5分ほど。ビルの2階で隠れ家のように佇むのが『柳田゛』です。店主は、名店『島之内一陽』などで、20年以上日本料理に専念してきた柳田浩一郎さん。料理は、基本的に8品のおまかせコースのみですが、客の好みやシーンなどに合わせて提供するそう。

「お酒をしっかり飲まれる方には、青背(あおぜ)の魚醤干し炙りや豆腐の味噌漬けなどを小皿でちょこちょこ出すことも。気付けば15皿とか、よくありますね」と、柳田さんは笑いながら話します。

『柳田゛』店主・柳田浩一郎さん
店主・柳田浩一郎さん
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豪華食材が軸のおまかせコース

おまかせコースは、付き出しからスタート。続くお造りでは、素材ごとに一番おすすめの食べ方を提案するため、魚ごとに調味を変えて小皿で出すスタイルです。

『柳田゛』お造りのブリ
ショウガ醤油のジュレと辛味大根を添えたブリ。
『柳田゛』お造りの鯛
海苔醤油でいただく鯛。
『柳田゛』お造りのカツオ炙り
カツオ炙りは、さっぱりとしたおろしポン酢と合わせて。
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次は、椀に焼八寸、肉料理と、吟味された素材の品々が続きます。この日も、脂ののった愛媛八幡浜産の1kg級の甘鯛、自然で清々しい甘みが特徴の明石鯛、宮崎牛のマルシンが登場。これに柳田さんは、「毎朝通う豊南市場の、目利きも気前も良い仲買人さんたちのおかげです」と、謙虚に語ります。

『柳田゛』焼き物八寸
焼き物八寸。子持ち鮎の有馬煮、筋子と湯葉、春菊と茸のお浸し、海老芋のかき揚げ、甘鯛ウロコ焼きなど。
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『柳田゛』宮崎牛マルシンの低温ロースト・炭火焼き
68℃で40分、低温でじっくり火入れした宮崎牛マルシンの低温ロースト・炭火焼き。
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『柳田゛』香住産セコガニの土鍋炊きご飯
シメは、香住産セコガニの土鍋炊きご飯。「玉子のあんは、そのまま食べても、ご飯にかけて食べてもおいしいです」。
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「僕と同世代、若い人たちにも日本料理の良さや新しい仕事をどんどん発信していきたい」と、目を輝かせる柳田さん。今後も、どのような精緻な日本料理でお客様を魅了し続けるのか。その展開から目が離せません。

『柳田゛』内観
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amakara.jp編集部

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関西の食雑誌「あまから手帖」(1984年創刊)から生まれたwebメディア「amakara.jp」を運営。カジュアル系からハレの日仕様まで、素敵なお店ならジャンルを問わず。お腹がすくエンタメも大好物。次の食事が楽しみになるようなワクワクするネタを日々発信中。