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神戸・北野『軽食スカーレット』で無国籍、多国籍な創作料理を軽やかに楽しむ!

ドアを開けると、地下への急な階段。手作り感溢れる店内のオープンキッチンで、店主・石川 葵さんが笑顔で迎えてくれます。なぜか北野になかった、肩の力を抜いてホッとできるお店。夜遅くには、営業を終えた飲食店で働く人々が集っているという街の噂もしかり。ゆる~い空気が、何とも居心地の良いダイニングです。

独学で料理をマスター、念願の自店をオープン

店主の石川 葵さんは1998年生まれ。小さい頃から料理を作ることに興味を持ち、食パン作りに始まって、カレーやパスタ、ソーセージなど、独学で色々作っていたそう。西宮市の消防士として働いていましたが、料理人に憧れ、夢は自分の店を持つこと。ついには消防士を辞めて、神戸の人気店『豆皿小皿』で料理を担当。厨房に立ち、ワインに合うスパイスやハーブを駆使した無国籍、多国籍の料理の面白さを極めていきます。

そして、もっと自由に料理を作りたいと、2024年6月に念願の自店をオープンさせました。「お一人でも、お子さま連れでも、お酒だけデザートだけでもいい。気軽に来て、軽やかに食べてほしい」と、店名に“軽食”と冠しました。

『軽食スカーレット』の店主・石川さん
人懐っこい笑顔の石川さん。「料理はハーフポーションにもできますので、ひとりさまでも楽しんでいただけます」。お酒はナチュラルワインのほか、ハイボール、各種リキュール、日本酒まで揃っています。
『軽食スカーレット』の店内
手作り感溢れる店内は、オープンキッチンのカウンターとテーブル席が。神戸ムスリムモスク前のビル、地下に降りると現れる隠れ家のような空間です。
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驚きが詰まった冷菜盛合せと各国料理

訪れた人のほとんどが注文するメニューが「冷菜のお任せ盛り合わせ」。常時8~10種が器にぎっしり詰め込まれています。オレンジピールとザクロビネガーのキャロットラペ、コーヒー豆と金時豆のフムス、ズッキーニのココナッツコールスローなど…、スパイスやハーブを駆使した多彩な味わいとボリュームに気分も上がります。
「料理に驚いてほしいし、一皿でもお腹いっぱいになってほしいんです。仕込みは大変ですが、お客さんの幸せそうな顔を見るのが楽しくて」と、石川さんは満面の笑顔。

『軽食スカーレット』の冷菜盛り合わせ
冷菜のお任せ盛り合わせ。上から時計回りで、海老とアサリとハリッサのスパニッシュオムレツ、オレンジピールとザクロビネガーのキャロットラペ、自家製アールグレイブレッドとパストラミポーク、ブロッコリー、ナスの麻婆浸し、ブルスケッタ~コーヒー豆と金時豆のフムス、3種のキノコのマリネ、カボチャサラダ、ズッキーニのココナッツコールスロー。この量で1200円! チェコのチェリーリキュールのハイボール750円。
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ほかにも、デンマークのオープンサンドのスモーブロー、中東のハーブたっぷり肉団子・コフタ、ケイジャンスパイスを使ったぼんじりのスパイス焼きなど、各国料理のニュアンスを加えたり、スパイスを忍ばせたりと、さりげない工夫がされています。
もちろんキッシュやハンバーグ、食材を相談して決めるパスタなど定番メニューもあるので、スパイスが得意でない人も楽しめます。また自家製のデザートやアイスクリームで、夜カフェ的な使い方も可能。

『軽食スカーレット』のぽんじりのケイジャンスパイス焼き
ぽんじりのケイジャンスパイス焼き1100円。大ぶりのぼんじりを食感よく炒め、出た脂をナスに吸わせて、自家製ケイジャンスパイスで味付け。野菜やオレンジと合わせて。
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石川さんは、ご近所のパンの名店『サ・マーシュ』のパンが大好きで、その多彩さにも憧れ、西川シェフを尊敬してやまないとか。「北野を美食の街に!」を目標に、日々メニュー作りに全力投球! 食べ手にも活力をくれる一軒です。

『軽食スカーレット』のぽんじりのケイジャンスパイス焼き
オムパンカレー900円。卵3個使ったオムレツと国産牛のカレーにご近所のブーランジェリー『サ・マーシュ』のパンを合体させたユニークな一品。「パンを主食に」と願う西川シェフのパンと自らの料理を一緒に食べてほしいと工夫。
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amakara.jp編集部

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関西の食雑誌「あまから手帖」(1984年創刊)から生まれたwebメディア「amakara.jp」を運営。カジュアル系からハレの日仕様まで、素敵なお店ならジャンルを問わず。お腹がすくエンタメも大好物。次の食事が楽しみになるようなワクワクするネタを日々発信中。