『ふふふあん』で五条大橋を眺めながら、麩やゆばのランチやデザートを

『半兵衛麸』は元禄2年創業。初代は麩を作る技を宮中で磨いたと伝えられています。そんな老舗が麩やゆばの魅力を伝えるために開いたカフェ『ふふふあん』で味わえるのはヘルシーなランチや各種スイーツ。自然光がたっぷり降り注ぐ明るい店内からは鴨川や五条大橋が一望できます。

麩+αが楽しめるカフェ

330余年にわたって、日本料理に欠かせない麩やゆばを作り続けている『半兵衛麸』。麩やゆばは精進料理でもおなじみの食材ですが、「食べた経験がない若い世代も今は少なくありません。そんな方たちにも麩やゆばのおいしさを知っていただきたい、また、情報を発信する場になればと思っています」と、おかみさんの玉置淳さんは話します。

天然木の一枚板を使ったテーブルや大きなソファーなどが配された店内は広々。東山や鴨川の緑を眺めながらゆったりした時が過ごせます。

店名の“ふふふ”は笑い声や笑顔も表現していて、“あん”にはandの意味も。“麩+α”を楽しめるカフェにとの思いが込められています。

京都『ふふふあん by 半兵衛麸』店内
木や紙など、天然の建材がふんだんに使われた店内は明るく、大きな窓からは京都市内が眺められる。
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概念を覆す「fufuマ麩ィン」や「なま麩のピッツァ」

店内で楽しめるのは麩やゆばを使うメニューの数々。なま麩の食感が堪能できる冷やしぜんざい(1430円)や抹茶しるこ(1210円)に合う抹茶ラテ(770円)などのドリンクも充実しています。抹茶が自分で点てられる体験セット(1100円)も好評。初めての人にもわかりやすい点て方説明書が添えられます。お茶菓子は『半兵衛麸』の看板商品でもある麩まんじゅうです。

なかでもユニークなのが、ゆばを作る際の副産物であるおからと小麦粉、やき麩の粉をブレンドして焼き上げた「fufuマ麩ィン(各550円)」です。

「小麦粉で作る一般的なマフィンに比べるとしっとりした食感で、しかも低カロリー。栄養価も高くて、繊維質も豊富なんですよ」

定番のゆずに加え、なま麩や餡をトッピングする抹茶、濃厚なソースをたっぷりかけるきなこなども人気です。

京都『ふふふあん by 半兵衛麸』お点前体験セット
「お点前体験セット(1100円)」
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京都『ふふふあん by 半兵衛麸』fufuマ麩ィン・きなこ
「fufuマ麩ィン・きなこ(550円)」
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ランチタイムの人気メニューは、なま麩と生ゆばのあんかけご飯を中心に、汲み上げゆばやおからサラダなどがセットになった「Benkei」。ボリュームも満点です。

麩=和食の素材という概念を覆してくれるのは「なま麩のピッツァ(1980円~)」。“のし麩”と呼ばれる薄いなま麩に具材を乗せて香ばしく焼き上げます。ソースが染みた部分はモチモチ、しっかり焼けた端っこはクリスピー。2つの食感が一度に味わえます。

京都『ふふふあん by 半兵衛麸』なま麩のピッツァ
「なま麩のピッツァ・マルゲリータ(1980円)」
京都『ふふふあん by 半兵衛麸』Benkei
「Benkei(1980円)」
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食べる以外の楽しみも

店内の一画には、先代が集めたアンティーク食器や和雑貨を販売するコーナーがあり、今後は扱うアイテム数を増やしていく予定。やき麩からなま麩、ゆばなどの商品が並ぶ1階の販売スペースではショッピングが楽しめます。

2階はホールになっていて、試食会やアート作品の展覧会などを不定期で開催。マルシェやスタンプラリー、やき麩の詰め放題が楽しめる大人気イベントである「感謝祭」も年2回のペースで実施されています。

京都『ふふふあん by 半兵衛麸』展示スペース
黒文字や美しい紙の皿などの和雑貨が並ぶ。
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京都『ふふふあん by 半兵衛麸』展示スペース
先代のコレクションは年2回開催される「感謝祭」でも販売される。
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京都『ふふふあん by 半兵衛麸』外観
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