老舗菓匠が手がける、ナチュラルテイストのカフェ『tubara cafe』

2019年、『鶴屋吉信 本店』の隣りにオープンした『tubara cafe』。庭の緑を眺めながら、名物の“生つばら”やかき氷、特製ドリンクなどが楽しめます。ミニギャラリーとしての一面も持っていて、作家の作品展、ミニライブや能楽師を招いたお話会などのイベントも随時開催されています。

“あん”への想いから生まれた名物・生つばら

西隣に建つ『鶴屋吉信』直営のカジュアルなカフェ。名物は、和菓子やあんを食べる習慣があまりない世代にもその魅力を知ってほしいと考えて創作されたのが“生つばら”。本店他で販売されている、和菓子「つばらつばら」と同じ焼皮で、特製のマスカルポーネ×白あんブレンドを包んだ生菓子です。ちなみに「つばらつばら」とは、万葉集にも登場する「しみじみと、心ゆくまで」という意味の言葉とか。

京都『tubara cafe』生つばらのできたて
注文してから包まれる“生つばら”。
京都『tubara cafe』生つばらの絞り
特製のマスカルポーネあんをひとつひとつ絞っていく。
京都『tubara cafe』生つばら
レモンのフレッシュピールとゲランドの塩を加えた塩レモンと、カリッと香ばしくなるまでキャラメリゼしたクルミ入り(各410円)。氷水で茶葉の旨みを引き出した水出し煎茶(792円)。
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小麦粉ともち粉を混ぜ合わせ銅板で焼き上げる皮はふわふわ、しっとりもちもち。岡山県産の貴重な白小豆餡にマスカルポーネをブレンドした特製餡は、プレーンと抹茶、ラムレーズンが定番。季節替わりのきなこや白味噌、オレンジ、塩レモン、栗など豊富なレパートリーから2種を加え、常に計5種を提供。好みの物を選んでドリンクと合わせるのも良し、5種すべてが食べ比べできるセットも用意されています。

日本茶はもちろん、コーヒーや紅茶にも合う、テイクアウトも可能な生つばらが常時イートインできるのは『tubara cafe』と東京・日本橋にある『TOKYO MISE』だけ。テイクアウト用は京都駅八条口の『IRODORI』でも購入できます(時期により『IRODORI』でもイートイン可)。

京都『tubara cafe』外観
多くのクルマが行き交う堀川今出川北西角に位置する。さりげない「tu.」のロゴマークが入った暖簾が目印。
京都『tubara cafe』店内
天井が高く、開放的な店内には絵本なども置かれていて、子ども連れにも人気。能楽師を招いて話を聞く会なども定期的に開催されている。
京都『tubara cafe』店内、窓際
庭を臨めるテーブル4席もおすすめ。
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月替わりのスイーツメニューも人気

6月中旬から9月中旬までの期間限定で楽しめるのが、2種類から選べるかき氷。ふわふわに削った氷の中にいくつもの具材が入っていて、宝探しのように掘り出して味わえるのも人気を呼んでいるポイントです。

北区にある『サーカスコーヒー』の自家焙煎コーヒーをホロ苦いゼリーやシロップにして、たっぷり加える「珈琲のかき氷」の中には、小豆や白玉が隠れています。食べ進むとシャリシャリのコーヒーグラニテが現れ、かき氷とは違う食感で驚かせます。

かき氷のシーズンが終わるとパフェが登場。12月にはシフォンケーキ、1月から3月にかけてはおしるこなど、季節に合わせたスイーツメニューも魅力。『サーカスコーヒー』製のオリジナルブレンド、イチジクとキャラメルの甘い香りが特徴のフレーバーティーなど、ドリンクも多彩です。

京都『tubara cafe』かき氷
白玉、クルミ、最中皮などの食感もアクセントになっている珈琲のかき氷。あたたかい焙じ茶が付く。もう1種は甘酸っぱい自家製ソースが決め手のいちご氷。各1485円
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京菓匠『鶴屋吉信』代々“ヨキモノ”を創り続ける

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