
京菓匠『鶴屋吉信』代々“ヨキモノ”を創り続ける
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伝統を守り、同時に挑戦も続ける
享和3(1803)年の創業以来、「ヨキモノヲツクル為ニ材料、手間ヒマヲ惜シマヌ事」という家訓を代々受け継いでいる菓匠。3代目創案の「柚餅」を始め、「福ハ内」や「京観世」など、数多くの銘菓を世に送り出し続けています。
一方で、「星のカービィ」や「ANNA SUI」とのコラボ商品が大きな話題を呼ぶなど、斬新な取り組みでも知られますが、そんな挑戦も『鶴屋吉信』にとっては“昔ながらの伝統”。数多くの功績で知られる4代目は、大正時代にプリンのレシピを書き残していたそうです。
2階には趣ある茶寮や実演コーナーも
平成4(1992)年に竣工した本店は、数寄屋造の名建築家である中村外二氏がデザインを手がけました。樹齢数百年と言われる欅の一枚板に4代目と親交が深かった文人・富岡鉄斎氏が揮ごうした大看板、折節の趣向が楽しめる入口のウィンドウ、信楽焼の大陶板を敷き詰めた販売スペースなど、随所で伝統的な建築様式や建材の美しさが堪能できます。
2階にある茶寮に向かえば、フランスの古城で使われていたレンガを敷き詰めた和洋折衷の美が楽しめるエレベーターホールが。その一画に設えられた「菓遊茶屋」は茶室を思わせる静謐な佇まいで、和菓子職人の美しい手さばきを眺めた後に生菓子がいただける実演カウンターになっています。
つぶ餡を丸めて作った玉に、“通し”と呼ばれる裏漉し器を通してそぼろ状にした餡をふんわりまぶします。青紫と黄色に色づけした“こなし”を乗せ、朝露をイメージした琥珀を散らせば、夏の菓子「つゆくさ」が完成。職人さんとのコミュニケーションも楽しい時間が過ごせます。出来たての生菓子は、お抹茶又は煎茶と共にその場で味わえます。
茶寮には北山杉の床柱と皮付赤松の床框の取り合わせが見事な茶室「游心」もあります。その周りにはテーブル席があり、季節の生菓子とお抹茶のセット、かき氷(夏季限定)、くずきりなどのメニューが味わえます。
ここで味わいたいのが「京(みやこ)セット」。『鶴屋吉信』の代名詞的存在でもある3種、京観世と柚餅、万葉集にも登場した「しみじみと、心ゆくまで」という意味を持つもちもちの焼菓子“つばらつばら”がお抹茶とともに楽しめる大満足セットです。
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- 店名
- 鶴屋吉信 本店
- 住所
- 京都府京都市上京区西船橋町340-1
- 電話番号
- 075-441-0105
- 営業時間
- 9:00~18:00 ※2F茶寮/10:00~17:00LO(菓遊茶屋/10:00~11:20・12:30~17:00LO)
- 定休日
- 水曜日(繁忙期・祝日など臨時営業あり)
- 交通
- 地下鉄今出川駅から徒歩10分
- 席数
- 2F茶寮/テーブル28席(菓遊茶屋/カウンター4席)
- メニュー
- 2F茶寮/京(みやこ)セット1540円(菓遊茶屋/季節の生菓子とお抹茶1760円)。
- 外国語メニュー
- 英語
- 備考
- 【Instagram】https://www.instagram.com/tsuruya.yoshinobu_wagashi/
https://www.instagram.com/tsuruya.yoshinobu_honten/
無料駐車場あり(最大8台、『tubara cafe』共用)

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