『京都村上開新堂』の新店『メゾンドムラカミ』誕生。クッキー缶はすぐ買える?
ガラス張りの4階建てが出現
表が木造漆喰の洋館、奥は伝統的な日本建築という貴重で贅沢な建造物として知られる『京都村上開新堂』の北隣。かつて製造工場があった場所に4階建てのモダンなビルが出現し、道行く人の目を引いている。
「昭和初期に造られたレトロ&クラシックな『京都村上開新堂』の建物との対比を狙いました。次の100年も続く店でありたいとの思いも込めて、いつまでもカッコいいと言われる建物を目指しました」
そう話すのは4代目の村上彰一さん。3代目である父から代表取締役のバトンを受け取ったのは7年前ながら、2017年にはカフェをオープンさせるなど、手腕を発揮。実弟・光司さんも菓子作りに邁進していて、支店を出さない、家族で経営するといった伝統を守り続けている。
100年後も続くために
昔ながらのレシピで作る『京都村上開新堂』の味はそのままに、未来に向けて新しいアプローチをしていかなければならないと思い始めたのはコロナがきっかけ。
「ただ、多くのリピーターに愛されているお菓子を変えるべきではないし、変えたくない。一方、将来的には京都から日本、海外へ、他業種とのコラボレーションなどにも取り組みたい。進化し続けて新陳代謝を図らなければ激動の時代に生き残ることは難しいとの思いもあり、構想に数年をかけて新ブランドを設立。レシピも一から開発しました」
新店のコンセプトは「明治創業の洋菓子店が、現代にお菓子屋を作ったら」。
「明治時代には入手困難だった良質な発酵バターやスパイス類を使うリッチな味わいのお菓子。端的に言うと、『京都村上開新堂』は粉を味わうお菓子で、日本茶との相性が良い。一方、『Maison de Murakami』の方は生地やクリームに使っているバターを味わうお菓子で、コーヒーや紅茶と合わせたくなる味わいと位置付けています」
パッケージのスタイルも今風に。村上さんが好きなオレンジを差し色に、シンプルなデザインで統一されている。
気になる全商品をレビュー
店舗の2階は工房。『京都村上開新堂』と『Maison de Murakami』、それぞれの菓子が作られ、階下に運ばれる。
横に長いガラスケースの左側には、長い歴史のなかでも初になる要冷蔵の半生菓子が整然と並ぶ。
石臼挽きの最高級宇治抹茶を贅沢に使い、華やかな香りと甘み、口どけの良さが楽しめるテリーヌ。コーヒーと合わせたくなる餡入りふんわりブッセ。時間の経過とともに食感が変化する、発酵バターのサブレサンド。どの菓子からも“心躍る体験を”とのメッセージが伝わってくる。
新しいクッキー缶を近日発売
ガラスケースの右側は常温で持ち歩ける焼菓子。なかでも存在感を放つのは缶入りのクッキー、メゾン・ド・ビスキュイだ。8種入りのプティと13種入りのグランがあり、ナッツ類や果実、チーズや青のりといった多彩な素材の風味とそれぞれに異なる食感が楽しめる。
フルアソートのグランは夏頃から発売予定だ。
窯出しの焼菓子は散歩のお供に!
表面のカリカリ感と中のむっちり生地のコントラストで魅了する窯出しのカヌレ、発酵バターのコクがたまらない窯出しフィナンシェはどちらも1個単位で購入可能。窯出しの状態で簡易な紙袋に入れてもらい、すぐ近くの京都御苑でピクニック気分を味わうのも良さそうだ。
現在、改装中のカフェは2027年早々に再オープンの予定。『京都村上開新堂』と『Maison de Murakami』、双方の菓子が味わえるスタイルになるとのこと。楽しみは尽きない。
data
- 店名
- Maison de Murakami
- 住所
- 京都府京都市中京区常盤木町61
- 電話番号
- 075-335-9125
- 営業時間
- 11:00〜17:00
※当面の間は12:00~
- 定休日
- 日曜・祝日・第3月曜
- 交通
- 地下鉄京都市役所前駅から徒歩5分
- メニュー
- プティ・ケーク・メゾン324円~、窯出しカヌレ356円、窯出しフィナンシェ378円、チーズタルト各389円、ブッシェ・アンコ・ブール各389円、メゾン・デュ・ブール(プレーン・ピスタチオ・フランボワーズ)3種各1個入1188円~、石臼挽き抹茶テリーヌ3240円、メゾン・ド・ビスキュイ(プティ)3888円~。
※日持ちは、要冷蔵の半生菓子は4日程度(持ち歩きは2時間程度)、焼菓子は2週間程度。

writer

小林 明子
kobayashiakiko
京都在住フリーライター。缶入りクッキー、ワッフル、薯蕷饅頭、そば餅…、これらの名店に徒歩で行ける京都市の烏丸御池近くに生まれる。自動的に甘いもの好きが出来上がりました。
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