発酵×イタリアンに焼酎も進む!京都・高倉仏光寺『コチネッラ』
レトロモダンな町家イタリアン
京都・四条烏丸から南東へ徒歩5分ほどの仏光寺通り沿い。店名でもあるてんとう虫をさりげなく外装にあしらったレトロモダンな町家は、イタリアンらしからぬ装いだ。
店内は奥に坪庭を備えた長いカウンターがメインで、手前には4人掛けのテーブル席が2卓。厨房の壁面を敷き詰めるカラフルなタイルや随所に飾られたドライフラワーが違和感なく溶け合う空間は独特の色気が漂っている。
巧みな発酵食品使いにニンマリ
島根で生まれ育った店主・森山雅彦さんは、小学生の頃から週末は家族に料理を振る舞うほどの料理好き。興味を抱いたらのめり込む性格で、一時は手打ちパスタにハマり、カカオニブや唐辛子を練り込んでみたり、低温熟成させた日本酒を何十本も常備したりなど、数々の先進的な取り組みでも知られている人だ。
そんな森山さんが10数年前からハマり続けているのが発酵食品を使った料理だと聞いて、前菜は甘酒ピュレでいただくイサキのカルパッチョに決まり。甘酒のどこかミルキーな甘みと自家製発酵野菜の心地よい酸味がイサキの旨みを持ち上げ、ミネラリーな白ワインがスルスルと進む。
同時に頼んだ紋甲イカのグリルに添えられているフムスが真っ黒な理由は、たっぷりの黒ニンニク。ハマグリに惹かれて注文した冷製ジェノベーゼは、ギリシャヨーグルトがコクがあるのに軽やかな秘密。鮮やかな発想の料理が愉しくておいしくて、つい顔がにやけてしまう。
今どきの焼酎ソーダ割りでほっこり
ワインはイタリアを中心にジョージア、スペインなど世界各国のヴィンテージものや自然派まで多彩に1000本以上。グラスで1000円から揃っているが、階段下の押し入れ棚にズラリと眠る日本酒の古酒やセレクト眼が光る焼酎も、森山さんは10年以上前から推している。
「故郷・島根の名酒『天穏』の酒粕焼酎にハマったのがきっかけ。ジンの様にすっきりとした味わいで、不思議なくらい僕の料理に合うんです」と森山さん。
「最近は味だけでなく、ラベルもお洒落なものが増えましたね」と薦めてくれたのは、『鹿児島酒造』の芋焼酎「MASQUERADE of 蔵真紅(くらしんく)」。15年以上熟成した原酒をベースに紅はるかや安納芋の原酒をブレンドしたそれは、複雑な旨みがありながらスッキリと抜けのある味。ワイングラスに注がれたソーダ割りを飲めば、猛暑でほてった身体に涼を運んでくれる。
10年継ぎ足し万葉牛赤ワイン煮込みで締め括り
どれも結構量があるので、ここまでの4皿を2人でシェアしながら2杯ずつ飲んだだけで、それなりに満たされた。けれど、最後にもうひと皿と頼んだのは万葉牛スネ肉の赤ワイン煮込み。品書きの‟10年継ぎ足し“というパワーワードに、どうしてもあらがえなかった。
これが頼んで大正解!ほろほろと口ほどけるほど柔らかく煮込まれたスネ肉は、赤味噌でも使っているのではと錯覚するほどの熟成した旨み。フルボディの赤ワインと見事なマリアージュを見せる。
前菜3皿、パスタ、メインで計12000円。白ワイン2杯、焼酎ソーダ割り2杯、赤ワイン2杯で計6400円。締めてお会計は18400円。一人あたり9200円に収まった。
ポンポンに膨れたお腹をさすりながら、未練がましく品書きを見ると、「鱧のフリット びわっこトマトと梅干しのガスパチョ」「ヒラメと自家製カラスミのスパゲッティ」など、まだまだ気になる品が多数。テーブル席もあることだし、次は4人で来てもっと食べ尽くそう。
data
- 店名
- コチネッラ
- 住所
- 京都府京都市下京区高倉通仏光寺東入ル新開町397-2
- 電話番号
- 075-365-4300
- 営業時間
- 18:00~22:30LO
- 定休日
- 月曜、ほか月2回火曜休あり
- 交通
- 阪急烏丸駅・地下鉄四条駅から徒歩5分
- 席数
- カウンター9席、テーブル10席
- メニュー
- テリーヌの盛合せ2000円、鱧のフリット びわっこトマトと梅干しのガスパチョ2000円、桜エビのペペロンチーノ2000円。グラスワイン1000円~、日本酒90㎖800円~。

writer
川島 美保
kawashima miho
両親曰く、「生まれた時から食いしん坊」。3歳の頃から庖丁を握り、8歳から菓子作りにハマる料理好き。趣味と実益を兼ねて食メインの編集兼ライターになり、気付けば20余年。酒は弱いが、味は好き。甘いものはいくらでも。食べたいものを好きなだけ食べられる健康的な身体造りを目指し、週2回の筋トレに励んでいる。
recommend






