金土日限定で復活!大阪・うめきた『Leone 吉川健太郎』のビリヤニランチ

2025年3月、北新地からグラングリーン大阪へ移転した『Leone(レオーネ) 吉川健太郎』。“国境のない料理”を掲げるシェフが、今年4月に復活させたのは、スリランカや西洋の料理技法を取り入れた唯一無二のビリヤニランチだ。

スパイスとの出会いから国境のない料理へ

イタリアで修業を積んだオーナーシェフの吉川健太郎さんが、インスピレーションを受けたという国々の料理技術を取り入れ“国境のない料理”を提供する『Leone 吉川健太郎』。

前身は、2006年に北新地で開業した『Leone』で、独立当初は和の要素を取り入れたイタリア料理店としてスタートした。

実はその昔、英国留学中にスリランカ人のもとでホームステイをし、本場のスパイス料理に触れたという吉川さん。その経験を礎に、自店でもスパイスを取り入れた料理を次第に展開するように。ディナーコースの締めにはカレーを提供し、その味は評判を呼んだ。

「昔はイタリア料理店がカレーを作ることはタブー視されていました。けれど自分の料理のルーツは、英国で出会ったカレーやスパイスにあったと気づいたんです」。

開業6年後にはランチ限定でスパイスカレーの提供をスタート。中でもファンの心を掴んでいたのが、金曜限定の「ビリヤニ」だ。そのビリヤニが、この春約5年ぶりに復活を果たした。

『Leone 吉川健太郎』外観
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クラシックなレシピを分解し、再構築

金曜・土曜・日曜限定で提供するビリヤニランチ。常時2種類が用意され、その内容は約2週間ごとに替わる。

ビリヤニの作り方は地域によってさまざまで、グレイビー(スパイスや肉の旨みを凝縮した煮込み)と米を交互に重ねて炊き上げる「ハイデラバード式」や、生米、ホールスパイス、マサラなどをすべて混ぜ込み一気に炊き上げる「タミルナードゥ式」などがある。

しかし、吉川さんが手がけるのは、そのどれでもない。「地域や家庭ごとに作り方が異なるビリヤニを、レストランとしてどう表現するか考え、クラシックなレシピを分解し、再構築しました」。

例えば、取材時に提供された豚や熟成牛のビリヤニなら、まずは主素材の塊肉でスープを作り、肉は硬くならない絶妙なタイミングで引き上げて具材に使う。その残ったスープでバスマティライスを炊くという、西洋料理的なアプローチを採用している。

また、スパイスをごくわずかな油でテンパリング(炒める)するのも特徴の一つで、大量の油に香りを移す一般的なスパイスカレーとは真逆で驚かされる。

さらに、どのビリヤニにも、鶏ミンチと干し海老で作るコンソメのようなスープでバスマティライスを炊いた“プラオ”を混ぜ込み、味わいにさらなる奥行きを持たせている。

『Leone 吉川健太郎』ポークビリヤニ ポークビンダルー
ポークビリヤニ ポークビンダルー2200円。豚に合わせるのは、コリアンダーやカルダモンなど爽やかなスパイス。この日は酸味のきいたカレー「ビンダルー」をかけて。+550円で、夜のコースの締めに登場する鰹と鯖のだしが利いた名物「だしビーフカレー」も追加できる。
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『Leone 吉川健太郎』熟成牛のビリヤニ 熟成牛マサラ
熟成牛のビリヤニ 熟成牛マサラ2420円。だしを取る途中で肉だけを引き上げ、米を炊く段階で戻すことで、ほろりとほどける食感に。
『Leone 吉川健太郎』熟成牛の切り落とし
滋賀『サカエヤ』から仕入れる熟成牛の切り落としを贅沢に使用。
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華やかな味の移ろいに、新しい発見が

調理する手元がよく見えるフルフラットのカウンター席では、目の前で仕上げの盛り付けが進む。ビリヤニを釜から出して皿に盛り付けたら、水分を加えて食べやすくするため、スパイスカレーをかけるのも吉川さんの流儀。

さらにカラマンシービネガーで和えた爽やかなコールスローやビーツのココナッツミルク煮、キュウリと赤玉ネギのライタ、酢とマスタードシードで和えたズッキーニとナスのマリネ、ニンニクのピクルス入りマヨネーズソースなど、スリランカの家庭で学んだ品やイタリア料理の技術を使った副菜を次々と添えていく。

『Leone 吉川健太郎』ビリヤニの盛り付け
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口にすると、食べる場所ごとに味わいがグラデーションのように移ろい、スパイスと素材の香りが花開く。

「スパイスは臭み消しではなく、素材の香りを増幅させるもの。主素材の風味や香りに合うスパイスを選ぶため、ペアリングに近い感覚です。ビリヤニに惹かれたのは、カレーでも炊き込みご飯でもない独特の立ち位置と、決まった正解のない自由度にあると思います」と吉川さん。

ビリヤニの具材は、豚肉などの定番に加え、ホタルイカや貝、ラム、クマ(!)など、変わりダネが用意される。内容はSNSで告知されるため、事前にチェックしておきたい。復活を待ちわびたファンがいるのも頷ける、唯一無二のビリヤニランチだ。

『Leone 吉川健太郎』オーナーシェフの吉川健太郎さん
「素材とスパイスの組み合わせは、料理とドリンクのペアリングの考え方と同じです」と話す吉川さん。
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『Leone 吉川健太郎』店内
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おしごとランチ、おでかけランチ

限られた時間と予算で、つい無難に済ませがちな毎日のランチ。
コスパ重視からちょっとした贅沢まで、明日行ける”ちょうどいい”一軒をご紹介。

詳しくはこちら

writer

佐藤 良子

satoryoko

料理取材に徹して20年の食ライター。歴史が好きなため、料理史の観点から見るレストラン取材がライフワーク。日々賑やかな小学生2児の母。
Instagram@ryocosugar

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