煮豚に焼豚。再訪せずにはいられない、大阪・肥後橋の定食処『江戸堀 焼豚食堂』
照りっ照り!人気No.1の「ミックス焼豚定食」
定食は大きく分けて4種類。中でも一番人気が「ミックス焼豚定食」だ。
ここで供される焼豚は、丸い形をした大判チャーシュー「煮豚ちゃーしゅー」と四角形にスライスされた「つるし焼き豚」の2種類。「ミックス焼豚定食」はそのどちらも楽しめる、いいとこどりのメニューである。
煮豚ちゃーしゅーは、箸で簡単に切れるほどとろとろ。店主の梅牧基さんによると、国産豚バラ肉をタコ糸で巻き上げ、下茹でした後に甘辛だれに漬け込み、一晩熟成。さらにタコ糸を外してもう一晩寝かせているという。
「雑味を取るためにも工程ごとに出てくる余分な脂は落としています」と基さん。どうりで、脂の旨みはしっかり感じるのに、不思議と重たさはないわけだ。
一方、つるし焼き豚は、口に運ぶとふわりと燻香が漂い、ほどよい肉感がある。こちらは国産の豚肩ロースを特製ダレに丸一日漬け、桜の燻製チップを敷いた釜で約3時間、弱火でじっくりと焼き上げたもの。途中でハチミツにくぐらせるほか、特製ダレには秘密のアクセントを加えているようで、それらが味わいに奥行きをもたらしている。
どちらの焼豚もオーダーが入ってからバーナーで炙るため、脂はほどよく溶け、香ばしさと照りが増し、より食欲をそそるビジュアルに。添えられた半熟の炒り卵、シャキシャキのキャベツが味わいに緩急を生み、箸がどんどん進む。
迷うのも楽しい名脇役「選べる小鉢」
定食はすべてに、選べる小鉢、香の物(枝豆の酢の物)、ネギとショウガのスープ、ご飯が付く。
中でも選べる小鉢は、定食の満足度をぐっと高めてくれる名脇役だ。奥さまの史子さんが手作りする惣菜は、ひじき煮、切り干し大根煮、ナスの煮浸しなど全部で8種類。オーダー後、史子さんが「小鉢何にしますか?」と優しく声を掛けてくれ、2種類をチョイスできる。
「4種類からスタートして12種類くらいまで増やした時もありましたが、多すぎるとダメですね」と微笑む史子さん。朝に仕込むものもあれば、二晩寝かすものもあるといい、どれもほっとする味わい。史子さんの人柄がそのまま表れているようだ。
1日6~7食限定!「ちゃーしゅーエッグ定食」
基さんが「焼豚の分厚さは、通常の2倍以上。しっかりお肉が食べたい時におすすめです」と胸を張るのが、1日6~7食限定の「ちゃーしゅーエッグ定食」。
煮豚ちゃーしゅーの両端を厚切りにカットした肉が、皿にどんと構える。その量はなんと170g超え。「塊肉の端っこは、味が一番しゅんでる(しみ込んでいる)んです」と基さん。見た目の迫力に反してくどさはなく、ご飯がとまらない。
上にのせられた目玉焼きは黄身がとろりと溶け出し、コクをプラスしてくれる。毎回これしか注文しない常連客もいるといい、確実に味わいたいなら早めの来店が吉だ。
元会社員のご夫婦が開業し、早6年
『江戸堀 焼豚食堂』が暖簾をあげたのは約6年前。1度目の緊急事態宣言が発令された翌日のことだ。
それまで基さんは保険会社、史子さんは証券会社に勤めていた。「急に『焼豚メインの飲食店をやる』と言い出して。当時は大反対しましたが、物件や改装業者との縁にも恵まれ、あれよあれよという間に開業準備が進んだんです」と史子さん。
焼豚を主役にしようと考えたきっかけは、神戸・元町に本店を置き、阪神梅田本店にも店舗を展開する焼豚店『新生公司』の存在だ。その焼豚が基さんの好物だったことから、家ではたびたび食卓に並んだという。
開業に向けては独学で試作を重ね、現在の味にたどり着いた。「焼豚は仕込みが肝心です。料理人としての土台はほとんどないので、とにかく丁寧に時間をかけて作っています」と謙虚に語る。
カウンター越しに米の量を「これくらいでいいですか?」と聞いてくれたり、帰り際に「いってらっしゃい」と声を掛けてくれたり。父と母のような温もりと、実家のような安心感がそこにはある。ふとした時に「あぁ、また食べたい…」と思い返してしまう。そんな“お昼の居場所”のような一軒だ。
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- 店名
- 江戸堀 焼豚食堂
- 住所
- 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目27-8
- 電話番号
- 06-7410-3092
- 営業時間
- 11:00~20:30LO ※売り切れ次第終了
- 定休日
- 土曜・日曜・祝日
- 交通
- 地下鉄肥後橋駅から徒歩6分、地下鉄本町駅から徒歩10分、地下鉄淀屋橋駅から徒歩11分
- 席数
- カウンター7席、テーブル2席(1人掛け×2)
- メニュー
- 焼豚定食1320円、ちゃーしゅーエッグ定食1320円、豚汁定食1320円、ちゃーしゅー丼セット1320円。瓶ビール660円。
- https://www.instagram.com/chasyushokudo/

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amakara.jp編集部
amakara.jp
関西の食雑誌「あまから手帖」(1984年創刊)から生まれたwebメディア「amakara.jp」を運営。カジュアル系からハレの日仕様まで、素敵なお店ならジャンルを問わず。お腹がすくエンタメも大好物。次の食事が楽しみになるようなワクワクするネタを日々発信中。
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