ジンで人生変わりました⁉ クラフトジン沼にハマる理由
ジンに椎茸⁉ クラフトジンの知られざる世界
ジンと言えば、ジントニック! というイメージで凝り固まっている筆者の既成概念を揺るがしたのは、北海道のとあるバーでの、クラフトジン『9148』との出会いだった。ワインなのかジンなのか分からない洒落たボトル、パッと見では商品名が読めないラベルをまじまじと見ていると、バーテンダーが「日高昆布や切り干し大根、椎茸といったボタニカル(自然素材)を加えた北海道のジンなんです」と教えてくれた。「え? ジンに椎茸⁉と、頭の中はクエスチョンだらけ。思えば、これがクラフトジン沼への始まりだった。
「ジン=食中酒にならない」は過去の話?
その後もいろいろな場所へ行くたびに、ご当地ジンを見かけるようになった。有名なところでは、柚子、山椒、赤松、玉露などのボタニカルを使った「季の美」。ホテルの高級バーにもメジャー入りし、日本のクラフトジンブームを牽引した立役者的存在。地域のボタニカルを使い、個性や特徴を出しやすいことから、ご当地を旅する感覚で味わえるのも、多くの女性客を巻き込む人気の理由の一つだろう。
ジントニックは、王道カクテルと言われるだけあって、ジンの飲み方としては、やはりおいしい。だが、イギリスのドライジンは、香りが強く、カクテルそのものを楽しむ酒で食事には合わせにくかった。ジンをもっと身近に楽しみたい人々にとって、日本のクラフトジンの登場は、食中酒としての可能性を大いに広げてくれた。さらに、サントリージン「翠(SUI)」の発売によって、食事と合わせられるジンのイメージがさらに広まった。
クラフトジンの新拠点を目指す、宇陀蒸留所構想
クラフトジン生産に参入しているのは、日本酒や焼酎などの酒造会社が圧倒的に多い。それは、ベースとなる酒をもともと生産していて、ボタニカルを合わせることでジンとして成立しやすいことが背景にある。近年は大手だけでなく、小ロット生産のご当地ジンが増えている。
「肌感としては、蒸留拠点は140以上、700銘柄以上はありますね。最初はご当地ボタニカルの流れが強かったんですが、最近は、純粋に“味”に振っているところも増えているんですよ」と教えてくれたのは、ジン蒸留所開設を計画している小林道明さん。2025年に入ってからの半年間で約1000種のジンを飲むほど、深いジン沼にはまった人物だ。
もとは会社員だったが、駐在員として2015~2017年に赴任していた上海でジントニックを飲み、ジンそのものの味をはっきりと感じられたことが原体験になった。最初に強い印象を受けた一本が、「MONKEY 47 SCHWARZWALD DRY GIN」だったという。
奈良県宇陀市・室生。小林さんはここに蒸留所の開業準備をしている。森と水に囲まれた地は、かつてのサラリーマン生活でよく訪れていたことから土地勘があった。仕事のストレスから心身の調子を崩し、会社を辞める決心をした中で宇陀を再訪。また動き出そうと思えるきっかけとなったのが宇陀だった。
宇陀の自然と清らかな水。ジン造りにとって水は重要だ。「水と森という文脈は持ちつつ、味もちゃんと突き詰めたい」という小林さんにとって、室生の水環境は、彼の理想と重なった。
「ジンはまだ完成していない酒だから、面白い。こんなに“これもあり”が成立する酒は、他にないですね。ダジャレじゃないんですけど、僕はまさに、ジンで人生をやり直しています。自由な酒だから、自由な人生と相性がいい。ジンは、自由を蒸留できる酒なんです」
ジンを介して、人と人をつなぐ
その一つの実験場が、2025年に小林さんが発起人となった「大阪ジンラリー」だ。大阪初の街歩き型ジンイベントで、参加店を訪れた人がInstagramに投稿するだけというシンプルなルール。来店者数の上位店と訪問店数の上位者にはジンなどの賞品が贈呈される。1回目は139人、42店舗が参加し、SNS総閲覧数62万回超と盛況を得た。2回目となる今年は110店舗が参加し、エリアを拡大して「関西ジンラリー」として開催されている。
開催初日の2月15日は前年度の約6倍の賑わいとなり、その勢いはその後も続いている。開始から10日で、「大阪ジンラリー」の参加者数をすでに超えた。すでに沼っている人は全店制覇を目指して、ジンに沼りたい人は、グルメ店で食事とジンのペアリングを入り口に、ジンの世界を楽しんで!
3/31まで開催中!「関西ジンラリー2026」
“ジンが人を動かす。人が街をつなぐ”それが、関西ジンラリー。和洋中など、食中酒としてのジンの新たな楽しみ方にも出会えるイベントへ出かけよう!
《参加方法》
① 参加店舗へ行く
大阪・神戸・京都・和歌山を中心に全110店舗が参加。バーはもちろん、スパイスカレー店やレストランなど、“食中酒としてのジン”を楽しめる店も多数。
② ジンを一杯注文
銘柄は自由。その店で出会った一杯を楽しむだけ。
③ Instagramに投稿
飲んだジンとボトルの写真を撮影し、撮影した写真を、ストリーズにアップして関西ジンラリー公式アカウントをメンション、もしくは、ハッシュタグ「関西ジンラリー」をつけてフィード投稿
※メンションすると運営側に通知が届き、訪問履歴としてカウントされる。
④ 回遊すればするほど楽しい!
訪問店舗数はデータとして蓄積。期間終了後にはランキングも発表予定。前回(大阪開催時)は、45日間で全42店舗制覇者が2名。上位参加者には賞品も用意されている。
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【イベント名】関西ジンラリー2026
【期間】開催中~3月31日
【場所】大阪、京都、兵庫、和歌山の飲食店110店舗
【問い合わせ】公式Instagramか公式HP(andground合同会社)より
【公式サイト】https://andground.jp/
【Instagram】https://www.instagram.com/ginrally.jp/
関西ジンラリー公式蒸留所コラボ企画も開催!
期間中は各店で造り手や愛好家と交流できるイベントを開催。予約不要のバータイムもあるので気軽に参加を。
Geekstill×りくとそら
山梨の蒸留所Geekstillと、大阪・りくとそらによる、ジンの飲み方・料理・交流を体験できる3部制イベント。①作り手と一緒に飲み方を探るセッション、②ジン×料理のペアリングコース、③交流中心のバータイムまで、1日の流れでGeekstillの世界観を体感できる。蒸留所代表・岸川氏も来場予定。
【日時】2月28日(土)14:00〜23:00
【予約】公式Instagram参照
【Instagram】https://www.instagram.com/ginrally.jp/
仁淀川蒸留所×Bar Chlo×ノブ
Bar Chlo(大阪・九条)にて、日本一のジン愛好家ノブさんを交えたトークイベント+交流
【日時】3月7日(土)18:30〜20:30
【予約】Bar Chlo(Instagram DMにて受付)
【Instagram】https://www.instagram.com/chloro_kuro/
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