夏バテ対策に、「クミンとタマネギのドレッシング」のレシピの巻

夏バテ対策に、「クミンとタマネギのドレッシング」のレシピの巻

カワムラケンジの「スパイスな一皿」

2023.07.14

文・撮影:カワムラケンジ

今年の夏も暑くなるのでしょうか。猛暑が続くほどに夏バテの対策法もあれこれと増えますが、僕からもご提案を。それは「クミンとタマネギのドレッシング」です!クミンはインドやアラブ諸国では昔も今も定番の健胃整腸剤であり“元気剤”。砂漠の民が太鼓判を押すクミンで、今年の夏はもう安心ですね!

目次

手がかからない!?タマネギ栽培 夏バテも怖くないクミンのパワー 「タマネギとクミンのドレッシング」レシピ サラダはもとより肉や魚のソースにも

手がかからない!?タマネギ栽培

「タマネギは手がかからないので初心者でも簡単」と耳にしたものだから、僕は畑を始めたその年の2021年秋に苗を購入して初トライ。すると確かに他の野菜より世話要らずで翌年の6月においしいタマネギが収獲できました。なんや、僕でもできるやん。
と、調子に乗って2022年は種からの栽培に挑戦。が、ここでさっそく躓(つまづき)きます。というのもなぜか半分ほどしか芽が出ないのです。結局、集落の何人かから苗をシェアしていただき、なんとか目標の1300本ほどを定植。

ちなみにタマネギの収穫時期は、早生、中生、中晩生など各種ありますが、中生だと近畿圏では9月下旬に種をまいて11月下旬に定植。その約25日後、年明け3月頃と2回に分けて追肥し、5月末から6月上旬に収獲となります。

僕の農法はいわゆるオーガニック農法です。現在はJAS認定を受けないと公言できないようになっていますが、JASオーガニックの農法に合わせてやっています。

が、今年の春、もう少しで収獲という時になり、徐々に葉が枯れて折れ曲がり、一部は葉の付け根(タマネギの上部)が濡れたようになってしまいました。これはべと病というもの。極端な大雨や高気温などにより発生しやすくなるようで、年々全国的に(特に西日本)酷くなっているそうな。
僕がお世話になっている大阪・高槻の原地区も同様。これはカビの一種だそうで、一気に周辺に感染してしまうと言います。結局、僕の栽培では約半分の700個ほどがベと病の被害に。予防や治療のできる農薬があるそうですが、一応オーガニック農法なのでそういうわけにもいかず。

大阪・高槻の畑左が農薬なし・有機肥料のみの栽培(カワムラ畝)。右が農薬使用・化成肥料での栽培(中川さん畝)。左のタマネギの葉は枯れて折れているが、右のそれは青々としていてタマネギも大きい。

さてどうしよう、と思っていたらニシダ師匠が「ベと病になっても食味には問題ないから食べられる。ただ、貯蔵が利かなくなるから早く食べなあかんけど」と救いのお言葉。
と言っても700個ものタマネギをすぐに食べるのはちょっと難しい。放っておくと腐ってしまうというし。なわけで、今回は例年以上にタマネギのおいしい使い方をたくさん考えたというわけです。そのひとつがこれ。万能ドレッシングです!

夏バテも怖くないクミンのパワー

今回使うスパイスはクミンシードです。クミンはインドとその周辺はもちろんアラブ諸国やヨーロッパ、南米など世界各国で重宝にされています。それは料理をおいしくしてくれるだけでなく、やはり薬効への期待の高さだと思います。
特にインド、中東、アラブ諸国でクミンは最も身近でおいしい健胃整腸剤。食あたりなどによる下痢、腹痛、過労による不調、便秘などの際、煎じて飲んだり、ちょっとした料理に入れて服用するとあっという間に治る、と本国の人たちは口を揃えます。
かつては砂漠や海を物資の輸出入のため往来し続けてきた歴史のある国々において、過労や食あたりはつきもの。そんな彼らの健康と元気を助けてきたスパイス、それがクミンなのです。

こんな酷暑の味方クミンを使ったドレッシング、ぜひお試しください!

「タマネギとクミンのドレッシング」レシピ

「クミンとタマネギのドレッシング」のレシピ

【材料と下ごしらえ】(作りやすい量)

サラダ油…大さじ2
オリーブオイル…大さじ3
タマネギ…中1個 ※粗みじん切りにしておく
ニンニク…小さじ1 ※みじん切りまたはおろしておく
ショウガ…小さじ1 ※みじん切りまたはおろしておく
塩…小さじ1/2
上白糖…大さじ1
醤油…大さじ1
酢…大さじ1
レモン果汁…大さじ1~2 ※好みの量で

●スパイス
クミンシード…小さじ1
唐辛子ホール…1個
粗挽き胡椒…適量 ※好みで

【作り方】

鍋にサラダ油とオリーブ油、クミンシードを入れて火にかける。

クミンシードを火にかける

クミンシードから細かい泡が出てきたら唐辛子ホール、タマネギ、ニンニク、ショウガ、塩を加える。
中弱火で炒めて全体にしっかりと火が通ったら上白糖と醤油を加える。
よく混ぜたら火からおろし、酢とレモン果汁を加えて出来上がり。

調味料を加えるしっかりと水分が飛んでから酢とレモン果汁を加える。

サラダはもとより肉や魚のソースにも

レタスやセロリ、トマトなど瑞々しい生野菜のドレッシングとしてはもちろんのこと、今回のドレッシングは肉や魚にもばっちり合います。
肉ならステーキ、焼肉、タンドリーチキンにちょろっと。魚ならカルパッチョ、ハーブグリル、アジフライにも。タマネギの食感と甘みが旨みと合体しつつ、爽やかな酸味でさっぱりといただけます。

クミンは抗酸化物質でもあるので防腐にも役立ってくれます。僕が実際にガラスの密閉容器に入れて冷蔵保存テストした結果、2,3日に一度のペースで使用して2週間経過しても味は変わることなく持ちました。とは言え今回のレシピは4人分程度なのでまずもって使い切ってしまうと思いますけど。

この夏はタマネギとクミンの黄金コンビでいかがでしょうか!

Writer ライター

カワムラケンジ

カワムラケンジ

Kenji Kawamura

ライター&スパイス料理研究家。『スパイスジャーナル』編集長。幼少の頃は近所の家々を食べ歩き、16歳から数々の飲食の現場で働き、ライターに。昨年からは夢だった畑も。「うまいものがあって、おもしろい人がおったらどこへでも!」。www.kawamurakenji.net

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