大阪・西大橋『トラットリア パッパ』のアクアパッツァ

大阪・西大橋『トラットリア パッパ』のアクアパッツァ

名店レシピ

2022.09.08

文:「あまから手帖」編集部 / 撮影:下村亮人

“魚介専門イタリアン”というジャンルを切り開いて20年の人気店、大阪・西大橋『トラットリア パッパ』。魚介の旨みが詰まった濃厚なアクアパッツァ作りのポイントを、シェフの松本喜宏さんに教わりました。

目次

3つのコツで濃密なスープに! 『トラットリア パッパ』のアクアパッツァの作り方 こだわりのEXVオリーブ油 店舗情報

3つのコツで濃密なスープに!

大阪・西大橋『トラットリア パッパ』のアクアパッツァのレシピ

“魚介専門イタリアン”というジャンルを独自に切り開いて20年。松本喜宏シェフが工夫を重ねたアクアパッツァは、元来の“海水で魚を煮た漁師めし”とは一線を画します。

ポイントは3つ。

スープにとろみをつけるため、魚に小麦粉をまぶし焼き色をつける。
魚介と相性のいいゴボウで食感を加える。
EXV(エクストラバージン)オリーブ油でスープを乳化させ、味に厚みを出す。

これらが重なると、口の中で魚の旨みが力強くグルーヴするのです。

大阪・西大橋『トラットリア パッパ』シェフの松本喜宏さん魚介は甘鯛やアコウのほか「鯖やアジなどの青魚でも、切り身でも美味いよ」とシェフ。無限のバリエーション、試すべし。

『トラットリア パッパ』のアクアパッツァの作り方

大阪・西大橋『トラットリア パッパ』のアクアパッツァのレシピ

【材料】2人分

イトヨリダイ…1尾(400~500g)

〈A〉
アサリ…10個
ムール貝…4個
ミディトマト(くし形切り)…4個
ドライトマト…6個
オリーブの実…6個
ケッパー…大さじ1
白ワイン…200㎖

ゴボウ(太めの棒切り)…1/3本
ニンニク(みじん切り)…2片
小麦粉(強力粉)…適量
ピュアオリーブ油…70㎖
EXVオリーブ油…40㎖
生バジル…5枚
塩・コショウ…各適量

【作り方】

イトヨリダイの背ビレ、腹ビレの付け根にそれぞれ、庖丁で深さ2cmほどの切込みを入れる。ヒレを骨ごと取り除く。

大阪・西大橋『トラットリア パッパ』のアクアパッツァのレシピヒレの付け根に切込みを入れてヒレを骨ごと取り除くと、食べやすさが格段にアップ。

魚の水気を拭いて塩、コショウで下味をつける。全体にまんべんなく小麦粉をまぶす。
強火でピュアオリーブ油を熱し、②を入れる。フライパンから煙が立ち始めたところで中火に。均一に火を入れ、両面ともきつね色になったら火を止める。
フライパンの油を捨て、ニンニクとゴボウを入れる。余熱で軽く火入れしたら、〈A〉を入れ強火に。フライパンに蓋をして10分弱、蒸し煮にする。魚の身を指で押し、少し柔らかくなったら火が入ったサイン。
魚介をフライパンから取り出し、鍋を回しながら少しずつEXVオリーブ油を入れ、乳化させる。生バジルの葉を手でちぎって入れ、よく絡めたら完成。大皿に魚介とスープを盛り付ける。
大阪・西大橋『トラットリア パッパ』のアクアパッツァのレシピ

こだわりのEXVオリーブ油

松本シェフ曰く、仕上げに使う乳化用のオイルは「ジェラーチ」一択。

イタリアのシチリア州で手摘み収穫されるオリーブを、収穫後12時間以内に圧搾。香りや鮮度を保つコールドプレス製法で、添加物も一切なしというフレッシュなEXVオリーブ油です。

「煮込み料理に程よいアクセントを加え、味の決め手となる」と松本シェフは、長らくこのオリーブ油を愛用しているそうです。

大阪・西大橋『トラットリア パッパ』のアクアパッツァ、乳化用オイルのシチリア産「ジェラーチ」。

■店名
『トラットリア パッパ』
■詳細
【住所】大阪市西区新町2-3-9
【電話番号】06-6536-4188
【営業時間】11:30~14:00LO、17:30~20:00入店
【定休日】日曜、第3月曜、12/31~1/2
【お料理】昼 / ランチ1100円~、夜 / コース6380円~。Gワイン660円、Bワイン4400円~。
https://www.pappa.jp/

あまから手帖 / 2022年1月号
名店レシピ

あの店のあの味が家で作れる!をテーマに、関西の人気店をはじめとした名だたるお店の秘伝のレシピをお届けします。

Writer ライター

あまから手帖 編集部

あまから手帖 編集部

amakara techo

1984年の創刊以来、関西グルメの豊かさをお届けしてきた月刊誌「あまから手帖」編集部。 旨いものを求めて東奔西走、食べ歩いた店は数知れず。パン一つ、漬物一つ掲載するにも、関西の人気店を回って商品を買い集め、食べ比べる真面目なチーム・食いしん坊。

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