天然魚が自慢の港町イタリアン。神戸・垂水『Cornacchia』

海岸線方面に少し歩けば漁港が見える、暮らしに海が根付く街・垂水(たるみ)。この地で11年目を迎えた『Cornacchia(コルナッキア)』の目玉は、天然魚の旨みたっぷりのイタリア料理。素朴で奥深い魚介の滋味を、駅前で堪能できます。

その日の魚を、その日の調理法で

垂水出身で鮮魚店生まれの烏髙(うたか)哲也さんが腕を振るう『Cornacchia』。「垂水や淡路など、近くで獲れた魚介を使っています」と話す自慢の鮮魚は、昭和初期から垂水で鮮魚店を営んできた『木下水産』から仕入れます。

「脂の乗り方や肉質、鮮度。どれ一つとして同じ魚はないので、素材に合わせた火の入れ方や味付けを大切にしています」。たとえばこの日手に入ったヒラメは、さまざまな魚介と合わせて濃厚なトマトスープ仕立てに。

素材そのものの味わい生かし、調味料を極力使わずに仕上げるのも特徴。魚の骨から染み出た出汁にトマトやケッパーの酸味、具材の旨みが渾然一体となったスープは、シンプルながらその力強い旨さに驚くはず。

神戸『Cornacchia』の「瀬戸内産鮮魚と魚介のスープ仕立て」
夜のメニューより、「瀬戸内産鮮魚と魚介のスープ仕立て」。魚によって価格は変動あり。この日はヒラメで、エビやアサリ、ホタテなどの具材もたっぷり。4000円前後。
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新鮮な魚身の弾力や味わいをダイレクトに楽しむなら、鮮魚のカルパッチョもおすすめです。

神戸『Cornacchia』の「鮮魚のカルパッチョ」
夜のメニューより、「鮮魚のカルパッチョ」。取材時は淡路産のタイで、1300円~。サフランが爽やかに香る目にも華やかな一品。
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ワインを呼ぶシンプルなパスタ

ランチでもディナーでも好評というパスタ。「ホタテ貝柱とポルチーニ茸のクリームソースパスタ」は、生クリームとチーズ、ホタテとポルチーニ茸の旨みのみで仕上げた一番人気です。

神戸『Cornacchia』の「ホタテ貝柱とポルチーニ茸のクリームソースパスタ」
ランチのパスタは日替わり。写真はサラダ、パン、ドリンクが付いた生パスタセット2000円~。ほか、パスタと魚料理か肉料理、サラダ、パン、ドリンクのセット2200円~(土日祝限定)や、2種から選べるパスタとサラダ、ドリンクが付いた気軽なパスタセット1400円もあり。
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「僕がお酒好きなので、お酒が欲しくなる味かも」と笑う烏髙さん。決して濃いわけではないのに、絶妙な足し算・引き算で仕上げた一皿は確かにワイン泥棒な味わい。思わず一杯飲みたくなってしまいそうです。

夜は魚料理やパスタのほか、リゾットやピザ、肉料理など、グループでシェアできる一品も。どんなシーンでも楽しめる、港町のイタリアンです。

神戸『Cornacchia』内観
雑居ビル2階にあり、駅前ながらゆったりとした雰囲気。おひとり様から家族連れまで、昼も夜も抜群の使い勝手の良さが嬉しいです。
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