名店をもっと身近に。大阪・本町『番屋 燁』で味わう炉端焼と日本酒。

オフィス街に暖簾を掛ける『番屋 燁』。四半世紀以上にわたって、日本料理の真髄を伝え続ける上野法男さんが展開する『一汁二菜うえの 箕面店』、2025年2月にリニューアルオープンした『鮨うえの』などの姉妹店。上野さんが大切にするだしの味を基本にした本格料理がカジュアルに楽しめるとあって連日にぎわっている。

本店仕込みの一番だしが味の基本

北摂と大阪市内で計6店舗を営む上野さんが、オフィス街である本町に『番屋 燁』をオープンしたのは2012年。「界隈で働く人たちが日常使いできる、居酒屋と割烹の間のような店」をコンセプトに、当初は立ち呑み形式でスタート。やがて「一日の疲れをゆっくり癒したい」との要望が届くようになり、現在の着席スタイルになった。

コの字型に造られたカウンター内で忙しく立ち働くのは店長の山岡亮さん。
上野さんがかつて教鞭を取っていた辻調理師専門学校を卒業後、『一汁二菜うえの 箕面店』へ。系列店でも腕を磨いた後、『番屋 燁』でさらに経験を積み、2年前から店長を務めている。「決して酒豪ではないけれども」、時間を見つけては各地の蔵元にも足を運ぶ日本酒好きだ。

炭火で豪快に焼き上げる魚介や肉、野菜類に加え、季節の食材を使う一品も多彩。味のベースになっているのはだしで、北海道産真昆布で取る昆布だしにカツオの本枯節を加え、毎日一番だしを引いている。
「ただ、ウチはお酒を飲まれる方が多いので、カツオは少量の血合いを含む節をセレクト。昆布だしにカツオ節を加えてから本店などより5分ほど長めに置き、カツオの風味をほんの少し際立たせるようにしています」

日本酒を進ませる、魚と肉と野菜の料理

大阪『番屋燁』酒肴3種盛
酒肴3種盛。左から、鶏肝の旨煮、ポテサラ、セロリの土佐酢漬け。1080円。京都・丹後『竹野酒造』の純米酒、貴重な酒米・祝で仕込む「祝蔵舞」と。
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旨みたっぷりのだしに酢を合わせたタレに漬け込んだシャキシャキのセロリ、ハリのある食感に仕上げる鶏肝の旨煮、トロリなめらかな卵入りポテトサラダなどのアテは数種を盛り合わせることもできる。
メニューの大半は月ごとに変わるが、上野さんの試食を経てOKの出たものだけがデビューを許される。長年にわたって通い続ける常連が多いのもうなずける。

大阪『番屋 燁』藁焼き
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高知揚がりのカツオは契約する米農家から届く藁で目の前で炙り焼きに。高く上がる火柱の中で香ばしさをまとった、ルビー色に輝くカツオはもっちり食感も魅力だ。肉質きめ細かな和牛モモ肉をつけ焼きしながら仕上げるたたきなど、日本酒を進ませる料理の数々が楽しめる。

大阪『番屋 燁』藁焼き
串打ちしたカツオの切り身に塩を当て、燃やした藁で豪快に焼き上げるタタキには、ワサビ、ニンニク、ショウガ、ポン酢を添えて。1480円
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大阪『番屋 燁』たたき
塊肉に塩を振り、すっきりした甘さのタレをつけながら炭火で焼き上げてスライス。たっぷりのネギ、大分県産のブランド卵『蘭王』のねっとりした黄身を絡めながら味わう、和牛のたたきユッケ風。1930円
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大阪『番屋 燁』店内
店内の壁には、様々な日本酒のラベルがびっしり貼られている。日本酒と季節の料理のペアリングを楽しむイベントなども随時開催。
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飲んだ後の締めには

炭火で表面を香ばしく焼いたおにぎりに、だしと味変用の薬味が添えられる茶漬け。脂の乗った身を軽く炙る鯖寿司など、〆にも創意工夫が凝らされている。

「鶏の骨から取るだしと、和だし、野菜のだし、3種のスープをベースに4日かけて仕込む特製“やまおカレー”もぜひ、お試しください!」

大阪『番屋 燁』焼きおにぎり茶漬け
特製ダレをつけながら表面がカリッとするまで炭火で焼いたおにぎりの出汁茶漬け。焼き海苔、ワサビ、練り梅で味変するのも。980円
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大阪『番屋 燁』店内
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