夏だけのお楽しみ。大阪・福島『中国菜 fève.』の月替わり冷やし麺ランチ

梅田スカイビルのほど近く、そら豆の形をした入口が可愛らしい『中国菜 fève.(フェーヴ)』は、「辻調理師専門学校」で長らく講師を務めたシェフが営む中国料理店だ。毎年、夏になると月替わりで冷やし麺ランチが登場する。さて、今月はどんな麺だろう。

腕を振るうのは、「辻調」講師歴11年のシェフ

オーナーシェフを務めるのは、「辻調理師専門学校」で約11年間教鞭をとられた畑川 豊さん。退職後は、東京『俺の揚子江』、大阪『四川料理 御馥(イーフー)』などを経て、2018年に独立した。

講師時代は年に2回、今でも年に1回は中国に足を運ぶという畑川さん。「3泊4日の滞在中は、朝昼晩合わせて160品ほどを食べ歩き、仲間とシェアしながら数多くの料理を検証します。本場の味と向き合う時間が、自分の料理の“答え合わせ”にもなるんです」と、講師時代から続く探究心は、独立した今も健在だ。

そんな畑川さんは、秋田県出身。「辻調」の教え通り、化学調味料に頼らない広東・四川料理はもちろん、魚醤「しょっつる」やいぶりがっこなど、故郷の食材を取り入れた料理も評判だ。

『中国菜 fève.』オーナーシェフの畑川豊さん
自身も「辻調」の卒業生。辻調理技術研究所の中国料理研究課程に進学した後、「辻調」グループに入職した。元は日本料理志望だったという畑川さん。「中国料理は、調理する人自身の力量が味わいとしてダイレクトに出ます。そこが好きです」。
10
『中国菜 fève.』外観
そら豆の形をした特徴的な出入口。
10

夏は月替わりで麺料理4種がお目見え

お昼は、常時「麺ランチ」と「セレクトランチ」を提供。6月~9月にかけては、定番の麺ランチとは別に、夏限定の月替わり冷やし麺が登場する。

「周囲にオフィスが多くて、ランチは常連さんが多いんです。ずっと同じものを食べてもらうのは気が引けますし、なにより自分自身が飽き性なんで(笑)」と畑川さん。

開業時から毎年欠かさず提供しているというのが、「翡翠麺」を使った冷麺。翡翠麺とは、ほうれん草の粉末や絞り汁を練り込んだ、鮮やかな深緑色が特徴の麺だ。見た目にも涼を感じられ、確かに夏にぴったり。

これを使って今月は、四川の屋台でよく見られるという「涼拌鶏絲麺(リャンバンジースーメン)」として提供。平たくいえば、「棒棒鶏(バンバンジー)風の和え麺」だ。

『中国菜 fève.』涼拌鶏絲麺
涼拌鶏絲麺1000円。副菜、漬物、スープが付く。提供は8月17日から約1か月間を予定。 麺は、浪速区『太陽製麺所』の翡翠麺を使用。定番の麺ランチは、チャーシュー焼きそばや火鍋ラーメンなどを提供している。
10

ひと口啜れば、ぷりんとした歯ごたえの翡翠麺に、いりゴマや芝麻醤(チーマージャン)を加えた濃厚でまろやかな醤油ダレが絡む。混ぜながら食べ進めると、モヤシとキュウリの食感、トマトのみずみずしさ、ささみの旨みが重なり、味わいに心地よい軽さを添える。仕上げに回しかけられた、朝天唐辛子入りの自家製ラー油が全体を引き締め、コク深い味わいながらも重たさを感じさせない一杯だ。

『中国菜 fève.』涼拌鶏絲麺の麺を持ち上げる
2分間さっと茹でた翡翠麺は、塩、ニンニク、酢、ゴマ油で下味を付けるひと手間も。
10

麻婆豆腐ともう1品!セレクトランチ

来店客の半数以上が注文するという「セレクトランチ」も見逃せない。陳麻婆豆腐に加え、セレクト1品、スープ、ご飯、漬物が付く。セレクト1品は、2種類から選べ、しかも週変わり。常連客にとって嬉しい内容だ。

『中国菜 fève.』セレクトランチ
セレクトランチ1200円。ご飯は白米にもち麦を4割ほどブレンド。プチプチとした食感が加わり、濃い目の味付けのおかずともよく合う。+200円で杏仁豆腐、+400円でセレクトをもう1品追加できる。
10

主役の「陳麻婆豆腐」は、食感のある木綿豆腐となめらかな嵯峨豆腐の2種類を使用。3年以上熟成した四川省の特産品「ピーシェン豆板醬」や甜面醤を使い、豚ミンチや葉ニンニク、青ネギと共に炒める。仕上げには花椒パウダーをたっぷり。その味わいは、まさに「痺辛」!食べ進めるほどに豆板醤と肉の旨みが広がり、ご飯が驚くほど進む。思わずリピートしたくなる旨辛さだ。

『中国菜 fève.』セレクトランチの陳麻婆豆腐
「四川料理の魂」というピーシェン豆板醬が肝。「辛さはこれよりも2段階上げられるので気軽におっしゃってください!ぜひ好みの辛さを見つけてもらえれば」と畑川さん。
10

この日の+1品は、梅香炸子鶏(若鶏唐揚げの梅香味ソース)と西紅柿水餃子(水ギョーザのトマトソース)という夏らしいラインナップ。野菜のポタージュでほっと一息つけば、午後への活力チャージは完了だ。

『中国菜 fève.』セレクトランチの梅香炸子鶏
鶏の「ふりそで」に、甘酸っぱい梅ソースとカリカリ梅を合わせた夏らしい一皿。ほかにも、よだれ鶏や酢豚などが登場する。
10

「メインが1品だけでは寂しいので、ハーフ&ハーフスタイルにしています。手数は増えますがこれからも変えたくないですね」と微笑む。月替わりの麺に週替わりのおかず。常連客が足しげく通うのも納得する、満足ランチだ。

『中国菜 fève.』店内
落ち着いた雰囲気の店内。忘年会シーズンには近隣オフィスワーカーによる貸し切り利用も多い。
10
『中国菜 fève.』看板
店名の「fève」は、フランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」に入ったフェーヴ(そら豆)に由来。フェーヴが当たった人には“福”が訪れるとされ、ロゴの王冠の上には、ちょこんとそら豆が載っている。
10

おしごとランチ、おでかけランチ

限られた時間と予算で、つい無難に済ませがちな毎日のランチ。
コスパ重視からちょっとした贅沢まで、明日行ける”ちょうどいい”一軒をご紹介。

詳しくはこちら

writer

amakara.jp編集部

amakara.jp

関西の食雑誌「あまから手帖」(1984年創刊)から生まれたwebメディア「amakara.jp」を運営。カジュアル系からハレの日仕様まで、素敵なお店ならジャンルを問わず。お腹がすくエンタメも大好物。次の食事が楽しみになるようなワクワクするネタを日々発信中。

recommend

読まれている記事

『あべのハルカス近鉄本店』お菓子売り場がリニューアル。百貨店初&関西初が続々!

兵庫・伊丹『KUROPURI』。フレンチのシェフが手がける「クロワッサン」と「プリン」の専門店

京都『和菓子&ワイン 養老軒』が届ける フルーツ大福とワインの楽しみ方

「りくろーおじさんのチーズケーキ」おいしい理由&並ばず買える方法も

安田淳一監督【前編】待ってました! 日本アカデミー賞「侍タイ」スピンオフドラマ放送。独占インタビュー

『資さんうどん』広報がこっそり教える!「実はコレも食べてほしい」隠れた名物

『粟玄』の和洋[大阪]老舗おこし屋のモダンな名品

絶対に失敗しない「くたくたブロッコリーのタラコスパゲッティ」『寺町コロンボ』のひと手間レシピ

【番外編】俳優・津田寛治さん絶賛の「おたべ」。進化系、変化球に驚き!

ギネスビールが生む深いコク。大阪・中津『IRISH CURRY』の名物ポークカレー