夫妻でもてなす温かいフレンチ。地域愛を店名に込めた神戸『ブイヨン六甲道』
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店名どおりの地味深いスープに感動
『ブイヨン六甲道』。おいしさの素である店名の通り、「休日も料理の仕込みをしています」という板垣尚史シェフがたっぷり時間をかけてとる、渾身のブイヨンやコンソメとそれらを使ったベーシックなスープやソース、煮込み料理が自慢だ。
常連客が待ち望んでいるのが、アミューズのスープ。今の時期はキノコ、冬の聖護院蕪、春のアスパラガスやウスイ豆、夏の特別な地域で栽培されたスイートコーン、焼きナスの冷製など。身体に染み渡るような地味深いひと口にぐっと心を掴まれる。「季節の味を楽しみに何度も訪れてくださる方も多いですね」と板垣シェフ。
上質なおまかせコース
料理はすべておまかせで、ランチのスタンダードコースは、8800円で、アミューズ、前菜2品、魚料理、お口直し、肉料理と続き、デザートを3品からチョイス。ディナーは、アミューズ、前菜2皿、魚料理の後、お口直し、肉料理、チョイスのデザートで、13200円がスタンダードコース。もちろん、食後の飲み物とお茶菓子が付き、食後ほどよくお腹がいっぱいというボリュームだ。
取材時、秋の魚料理は、淡路産サワラのミキュイ。ソースはイタリアの魚醤・ガルムを使ったビネグレット。焼いた皮目から香るスパイスオイル、散らした穂ジソがアクセントになって、サワラの旨みに奥行きを与える。
肉料理はシェフの得意料理でもある、黒毛和牛ホホ肉の赤ワイン煮込み。肉の風味が抜けないよう、ゼラチン質が流れ出てしまわないよう見極めながら3時間余り煮込む。ある程度歯ごたえが残るホホ肉は噛むほどに旨みが広がっていく。
スペシャリテの一つが、オマール海老とホタテムースのパイ包み ブールブランソース。オマール海老と様々なハーブを加えたホタテのムースをホウレン草で包み、さらに自家製のパイ生地で包んで焼き上げる。「初めてフランス料理を食べた時に大好きになった」というブールブランソースが、クラシックな料理の中で軽やかさを添えている。
3品から選ぶデザートも秀逸だ。取材時は「フランス産栗のモンブラン キャラメルソース」「バナナのキャラメリゼのクレープ包み クッキークランチ&アングレーズソース」「ドライフルーツの自家製アイスクリーム はちみつでマリネした無花果を添えて」。メニューを前におおいに迷う幸せなひとときは、レストランならではの贅沢な時間である。
地元に愛されるレストランに
板垣シェフは、神戸出身。ピアニストだったが、31歳で『ホテルピエナ神戸』の厨房に入ってから料理の世界へ。街場のレストランでも働き、フレンチとイタリアンの基本を習得。再び『ホテルピエナ神戸』に戻って総料理長になり、優れたセンスで、“朝食がおいしいホテル”として一躍有名になった。マダムの雅子さんも神戸のご出身、地元である六甲道を店名に冠した、神戸愛溢れるご夫婦である。
「開店当初は、近辺に住んでいる方に気軽に利用してもらえるよう、カジュアルなビストロ料理だったんです」とシェフ。店名や鍋のマークも、まさにビストロ。だが、営業を続けるうちに多くの女性客からコース料理を求められ、いつしか記念日利用にふさわしい、コースのみのレストランになった。
華やいだテーブルセッティングでのお迎え、厳選した旬の食材を活かしたコース料理、安らぐおもてなしが、家族連れや女性客に喜ばれている。六甲道になくてはならない一軒だ。
data
- 店名
- ブイヨン六甲道
- 住所
- 兵庫県神戸市灘区永手町3-2-2 アムール六甲駅前1階
- 電話番号
- 078-862-8633
- 営業時間
- 11:30~13:00LO、17:30~19:30LO
- 定休日
- 火・水曜
- 交通
- JR六甲道駅から徒歩1分
- 席数
- テーブル12席、カウンター6席
- メニュー
- ランチ/プティコース5500円、スタンダードコース7700円、8800円、プレミアムコース13200円、ディナー/プティコース8800円~、スタンダードコース13200円、プレミアムコース16500円。グラスワイン1100円~。
- 備考
- ※ランチのプティコースの他、ディナーは前日までに要予約、チャージ10%別。
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