神戸『ル・ブージー』小林元気さんが作る「鯖と梅の炊き込み飯」

神戸『ル・ブージー』小林元気さんが作る「鯖と梅の炊き込み飯」

お家でキャンプ飯

2022.08.31

文:「あまから手帖」編集部・森 千尋 / 撮影:太田恭史
料理制作:小林元気

本誌にて連載中の「Yes, solo camp!!」では、実力店のシェフによる“食重視”のソロキャンプを展開。大胆な肉料理から酒を欲する時短アテまで「この料理、家で作れたら!」の声にお応えし、そのレシピを大公開。初回は第9回より、神戸の名ビストロ『ル・ブージー』小林元気さんの「鯖と梅の炊き込み飯」。

目次

世界の食に目を向けるシェフ 選んだ食材は、意外にも鯖缶 締めはだし茶漬けで、二度美味しい 店舗情報

世界の食に目を向けるシェフ

1988年東灘区生まれの小林元気さん。「料理で人を喜ばせたい」と、神戸の名ホテルや飲食店にて修業。2016年にビストロ『ル・ブージー』を開業した。

19年には隣店にパン屋『ザ ベイク』をオープン。21年には屋台フード専門店『新世紀』や、メンバー制レストラン『ギャツビー』を開くなど、各国の食文化を尊重したコンセプチュアルな店舗を神戸市内で展開する。

「元々キャンプをすることは好きでしたが、ギアや設営は割と仲間任せ。凝り性なもので、はまり過ぎるとすべての時間を費やしてしまいそうで、ソロは避けていたんです。あまからさんの撮影がソロデビューだったのですが、その後20万円掛けてテントやクッカーを新調してしまいましたよ(笑)。外で自分だけに料理を振る舞うって、意外といいものですね」。

キャンプ中の神戸『ル・ブージー』小林元気さん

選んだ食材は、意外にも鯖缶

キャンプ中は朝食として登場した「鯖と梅の炊き込み飯」。

「肉ばかりではスタッフの子たちも飽きちゃうでしょ」と、店では賄(まかな)いとしても人気な時短飯だそう。

ホロホロと柔らかくほぐれる鯖の身に、シャクシャクとした食感のミョウガ、そのコントラストが◎! 生臭さも皆無です。以前はテレビで鯖缶の効能が取り上げられ、スーパーで品切れ状態になっている、なんてこともありましたが、最近はまた入手もしやすくなりました。

メーカーに特にこだわりはないという小林さんですが、選ぶのはナチュラルなもの。一口に鯖缶と言っても種類があるので、水煮、味噌煮、醬油煮…好みのもので挑戦してみてください。今回小林さんは、コクのある味噌煮をセレクト。

神戸『ル・ブージー』小林元気「鯖と梅の炊き込み飯」レシピ

【材料】2合分

米…2合
水…1.7合弱分
鯖の缶詰…2缶
梅干し…4個(大きめなら2個でも)
ミョウガ…2本
大葉…6枚

【作り方】

米2合を軽くすすぎ炊飯器の内釜に入れ、1.7合弱分の水を加えて30分ほど浸水させる。
最初に鯖缶の汁気のみを加え、2合の目盛りまで足りていなければ水を追加する。鯖の身と梅干し(種ごと)をのせたら炊飯器のスイッチを押す。
ミョウガを小口切り、大葉を千切りにしておく。
ご飯が炊き上がれば、しゃもじで鯖の身を軽くほぐし、梅干しの種を取り除く。底から軽く混ぜ合わせる。
⑤ 茶碗に盛り付けて、③を添えたら完成。

神戸『ル・ブージー』小林元気「鯖と梅の炊き込み飯」昆布茶粉末の簡単だしで締めのだし茶漬けを

締めはだし茶漬けで、二度美味しい

メスティン(アルミ製の飯ごう)で作る時は水も目分量だった小林さんですが、「家では炊飯器の目盛りを使えるので調整が楽ですね。米は浸水させるので、普通コースの炊飯でOKです」。

また、2膳目は昆布茶の粉末をご飯の上に少々ふりかけ、お湯を注げばだし茶漬けスタイルに。サラサラいけて、宅飲み後の締めにも最高だそう。

「鯖と梅の炊き込み飯」以外にも、「洋酒に合うカツオのたたき」や「即席麵×地物野菜の焼きそば」など、撮影中たくさんの料理を作ってくださった小林さん。ソロデビューの勇姿は2022年9月号「語りたい名品」特集の巻末連載にて。

■店名
『LE BOOZY(ル・ブージー)』
■詳細
【住所】神戸市中央区加納町2-3-13
【電話番号】078-778-9686
【営業時間】10:00~15:00、18:00~23:00
【定休日】不定休
【お料理】昼/クロックマダム825円、夜/小皿前菜盛合せ1人前1760円~、ステックフリット6600円。ワインG750円~。※チャージ600円。

あまから手帖/2022年9月号

語りたい名品

進化し続けるテイクアウト&お取り寄せグルメ特集。小林さんのキャンプスタイルは巻末連載「Yes, solo camp!!」で。

Writer ライター

あまから手帖 編集部

あまから手帖 編集部

amakara techo

1984年の創刊以来、関西グルメの豊かさをお届けしてきた月刊誌「あまから手帖」編集部。 旨いものを求めて東奔西走、食べ歩いた店は数知れず。パン一つ、漬物一つ掲載するにも、関西の人気店を回って商品を買い集め、食べ比べる真面目なチーム・食いしん坊。

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